J.D. パワー 2025年生命保険金請求満足度調査
株式会社J.D. パワー ジャパンは、2025年の生命保険金請求対応に関する満足度調査の結果を公表しました。この調査は、直近の1年間に生命保険の保険金や給付金を請求した顧客を対象としています。今回の結果は、顧客の満足度が714ポイント(1,000ポイント満点)という過去最高のスコアを記録し、その前年調査に比べてプラス15ポイントの大幅な向上を示しました。
満足度向上の要因
調査結果におけるファクター別の分析では、「保険金支払」のスコアが前年比で16ポイント上昇したことが最も顕著な結果です。次いで「請求手続」が15ポイント、「顧客対応」が11ポイントの向上を見せました。特に「保険金支払」に関する詳細評価項目では、「迅速な支払」が大きく改善し、顧客の利便性が向上しています。そのほか、全体的に手続きや対応がスムーズになり、顧客からの高評価を得ています。
2023年には新型コロナウイルスが影響し、顧客満足度が一時低下しましたが、2024年にはその水準を回復し、今回の2025年調査ではそれをさらに上回る結果となりました。
医療給付金の請求満足度
満足度の推移を請求タイプ別に見た場合、「生活保障金」で10ポイントの上昇に対し、「医療給付金」で20ポイントの顕著な上昇が見られました。特に医療給付金は、各ファクターにおいて20ポイント以上の伸びを示し、手続きや支払いのプロセスが適切に機能していることがわかります。
さらに、医療給付金における主要な請求チャネルでも満足度が向上しており、「営業担当者」や「コールセンター」、「店舗窓口」、「ホームページ」すべてにおいて顧客からの評価が高まっています。特に「保険金支払までの迅速さ」が際立っており、書類提出から支払い決定までの時間が短縮されていることが確認されています。
これまで医療給付金の請求は、生活保障金に比べて処理に時間がかかる傾向がありましたが、現在ではほぼ同等のスピードで支払いが行われるようになっています。この背景には、保険会社のプロセス改善に向けた取り組みがあると考えられています。
顧客満足度ランキング
調査に基づく満足度ランキングも発表されています。1位はプルデンシャル生命で743ポイント、次いで第一生命(736ポイント)、住友生命(734ポイント)となっています。これらの結果からは、顧客対応や請求手続きの質が高いことが伺えます。
調査の背景
J.D. パワーの満足度調査は年に1回実施されており、直近1年以内に保険金・給付金を請求した20歳以上の7,466人からのデータをもとに算出されています。この調査結果は、保険会社の業務改善や顧客対応戦略の向上につながる貴重な情報として、多くの企業から注目を集めています。
特に「顧客対応」「保険金支払」「請求手続」が満足度に大きく寄与しており、この3つの要素の改善が顧客の満足度を引き上げるカギとなっています。
今後も、この満足度調査を通じて、顧客のニーズや期待に応えるサービス向上が求められるでしょう。
まとめ
2025年の生命保険金請求対応満足度調査は、顧客満足度の顕著な向上を示す結果となりました。保険会社はこのフィードバックを基に、更なるサービスの改善に努めることが期待されます。また、J.D. パワーの調査は、保険業界だけでなく、顧客と企業の関係を深めるための重要な指針となることといえるでしょう。