「5本の樹」計画:自然と触れ合うことでウェルビーイングが向上!
積水ハウス株式会社と東京大学大学院農学生命科学研究科が共同で実施した「5本の樹」計画に関する研究結果が発表されました。この研究では、在来種を中心とした植栽が居住者のウェルビーイングにどのような影響を与えるのか、詳細な分析が行われました。
分析の結果、庭に在来種が多いほど、多様な生きものが集まり、居住者とのふれあい機会が増加することが明らかになりました。 特に、鳥や昆虫とのふれあいは、鬱症状の発症リスクを低下させ、幸福感や人生の充実度を高める効果があることが判明しました。
在来種植栽の驚くべき効果
① 鬱症状の発症リスクを抑制
庭に在来種が多いほど、鳥や昆虫とのふれあい機会が増え、鬱症状の発症リスクが低下することがわかりました。身近な生きものとの触れ合いが、精神的な健康に好影響を与えることを示唆しています。
② 環境配慮意識を高める
在来種が多い庭では、居住者の環境配慮意識も高まる傾向が見られました。自然の価値や大切さを認識することで、環境問題に対する関心が深まり、持続可能な社会への意識が育まれると考えられます。
ウェルビーイング向上に貢献する植栽とは?
さらに、研究チームは、植物の形質とウェルビーイングの関係についても調査を進めています。その結果、花の開花期間が長い庭や食用の実が豊富な庭に住む人は、より高いウェルビーイングを感じることが示されました。今後、花の香りや色など、さまざまな植物形質とウェルビーイングの関係を分析することで、ウェルビーイング向上に最適な植栽方法を明らかにしていく予定です。
「5本の樹」計画:自然との共存を促す取り組み
積水ハウスの「5本の樹」計画は、2001年から続く生物多様性保全の取り組みです。その地域の気候風土に合わせた在来樹種を植えることで、生態系のバランスを保ち、豊かな自然環境を創造することを目指しています。
今回の研究成果は、「5本の樹」計画が、単に自然環境を守ることだけでなく、人々の健康や幸福にも貢献できることを示す重要な発見です。
都市部における生物多様性の重要性
都市部においても、生物多様性は人々の生活に欠かせない要素であることが改めて明らかになりました。自然との触れ合いは、心身に癒しを与え、健康的な生活を送る上で重要な役割を果たします。
東京大学と積水ハウスは、今後も共同研究を継続し、都市部の生物多様性保全を推進し、ネイチャー・ポジティブな社会の実現を目指していくとしています。