認知症意識調査
2025-09-11 10:34:03

認知症についての意識調査が示す家族の備えと不安

認知症についての意識調査が示す家族の備えと不安



9月21日の「認知症の日」に際し、株式会社LIFULL seniorが運営する「LIFULL 介護」では、認知症の家族の介護を経験していない方々を対象にした意識調査を実施しました。これは、親が認知症になった場合の備えや不安についてのデータを集め、認知症に対する理解を深めることを目的としています。

調査の背景と目的


9月21日は「認知症基本法」に定められた日であり、認知症に対する理解を促進し、共生社会の実現を目指す重要な日です。認知症が老人ホーム入居の一因となることが多いため、LIFULL 介護はこの調査を通じて、まだ介護の経験がない方が抱える不安を明らかにし、それをサポートするための知識提供に役立てようとしています。

調査結果の概要


調査結果によると、親が認知症になった場合の不安点では、最も多く挙げられたのが「治療や介護などの費用負担」で34.9%でした。特に若年層(20~30代)は「介護と仕事の両立」を心配している傾向が強く、高齢層よりもこの点が不安視されています。また、親と「認知症になった場合」について話し合った経験がある人は約3割にとどまり、約7割が話し合ったことがないことも重要なデータです。

不安要素の詳細


1. 費用負担: 認知症の治療や介護に関しては、必要なサービスや費用が明確でないため、多くの人が不安を感じています。
2. コミュニケーション: 認知症患者とのコミュニケーションに対する不安も高く、29.5%が悩みを抱えています。
3. 介護と生活の両立: 若年層は特に仕事との両立を懸念し、60代以上の人たちと比べてこの不安が大きくなっています。

世代間ギャップ


調査では、世代間の意識の違いも明らかになりました。若年層は「介護が仕事に与える影響」や「親とのコミュニケーション」により強い不安を感じている一方で、高齢層の中には「特に心配しない」と答える人も多いことが示されています。この違いは、今後の世代に渡って認知症に対する意識が変わっていく可能性を示唆しています。

親との話し合い


多くの人が親と「認知症になった場合」について話し合ったことがない中、親と話し合った方の多くは「住まいについて」が主なトピックであることがわかりました。「自宅での生活か、介護施設か」という選択肢に関し、半数近くがこの点を討論しています。これは認知症の影響で自立が難しくなる場合があることから、早期の判断が求められます。

施設入居に関する不安


親が認知症になり、施設入居を考える際の主な不安は「金銭的余裕があるか」ということです。この心配は37.1%の人々が抱えており、さらに受け入れ先の介護施設探しも影響を大きくしています。

サポート制度の認知


驚くべきことに、サポート制度や支援の知られていない人が非常に多いという結果も出ました。本人ミーティングや認知症カフェなど、交流の場について知識が乏しいため、この点に関しての啓蒙が重要です。これからの社会では、病気の理解を深めるとともに、支援の方法を多くの人が知ることが求められます。

総括


LIFULL 介護の編集長、小菅秀樹氏は、認知症に関する意識調査を受け、家族が抱える不安や備えについて重要な示唆を示しています。認知症と診断された際に必ずしも施設入居が必要でないこと、また、家族での協力、専門的なサポートが必要であることなどが再認識されています。これからの高齢社会に向けて、認知症についての理解を深め、その対策をしっかりと考える必要があります。「本人の安心」と「家族の負担軽減」を実現するための方法を一緒に模索していくことが求められるでしょう。

調査に関する詳細


調査対象は、認知症の家族介護を経験していない20代から60代の男女882人。スクリーニング調査は8月25日から27日、本調査は8月28日から29日まで実施されました。調査はインターネットで行われました。

株式会社LIFULL seniorについて


「老後の不安をゼロにする」ことを目指し、認知症を含む高齢者のサポートを強化しているLIFULL seniorが運営する「LIFULL 介護」など、多岐にわたるサービスが展開されています。これからもこのような社会課題に注目していきたいと思います。


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会社情報

会社名
株式会社LIFULL
住所
東京都千代田区麹町1-4-4
電話番号
03-6774-1600

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