株式会社シーネット(本社:千葉県千葉市)は、クラウド型倉庫管理システムを手掛ける企業として、物流KPI特化の分析アプリケーション『ci.Himalayas/Compass(シーアイヒマラヤ/コンパス)』に「欠品・未出荷」分析機能を追加することを発表しました。この新機能は2025年9月30日から提供開始される予定です。
新機能追加の背景
物流業界、特に食品業界では最近、需要の変動が激しく、加えて人手不足が深刻な課題となっています。その結果、在庫管理の精度が企業経営において重要な要素となっています。ほんのわずかな欠品が、取引先からの信頼を損ない、消費者の離反を招く可能性があるため、特に季節商品や賞味期限の短い商品では、深刻な販売機会の損失につながりかねません。
シーネットでは、膨大なデータを活用して、誰でも簡単に理論的な分析ができるツールを提供してきましたが、ユーザーから「欠品による販売機会損失を定量的に把握したい」「在庫管理の精度を客観的に評価したい」といった声が多数寄せられました。それを受けて、新たに欠品・未出荷率を把握できるKPI分析機能を開発しました。
新機能詳細
新機能では、出庫実績数が予定出庫数を下回った場合に欠品および未出荷数を自動的に算出できるようになっています。これにより、販売機会の損失を具体的な金額や件数で把握でき、顧客満足度向上と売上の最大化に貢献します。欠品率・未出荷率は、受注があったにもかかわらず、在庫不足などで出荷できなかった商品の割合を示す指標であり、サプライチェーン管理において非常に重要なものです。
導入メリットとユースケース
この新機能により、顧客満足度の向上が期待できます。発注漏れや補充遅延を減少させることで、取引先からの信頼と消費者の満足度を維持します。また、需要期の商品欠品を未然に防ぎ、販売機会を最大限に確保できるため、特に季節商品や賞味期限が短い商品に効果的です。さらに、未出荷の要因を特定することで、工程や温度管理の改善にもつながります。
シーネットのアプローチは、特に需要が不安定な業種に対して、在庫の精度と欠品の防止をうまく両立する実践的なソリューションを提供します。欠品の影響を数値化することで、経営層への報告も容易になり、在庫精度の向上や発注タイミングの見直しに直接結びつくと考えております。
今後の展望
シーネットは、今後も「現場をITで気持ち良くする」という理念を実現すべく、お客様からの要望に真摯に対処し、迅速に製品開発へ反映していく方針です。今回の機能追加はその一環で、継続的なアップデートを約束します。さらに、2025年9月には「国際物流総合展2025」において、AIを活用した次世代モデルの『ci.Himalayas/Compass』を参考出展し、業界関係者から期待の声を集めました。シーネットは、物流現場の課題解決に寄与する革新的なソリューションを提供し、業界全体の生産性向上をリードすることを目指しています。
物流KPI分析アプリケーション『ci.Himalayas/Compass』について
このアプリケーションは、WMSに蓄積された物流データを誰でも簡単に分析できるように設計されています。難易度の高いKPI設定も不要で、標準のテンプレートを使用することで、現場管理から経営戦略まで幅広いデータ分析を行うことができます。さらに、この製品はシーネットのクラウド型WMS「ci.Himalayas/R2」のオプション機能として利用可能です。
主要な既存機能には、作業生産性の把握、ピッキングのタッチ率、在庫回転期間、出荷頻度ABC分析、在庫推移などがあります。
株式会社シーネットについて
シーネットは1992年に設立され、物流業界においてシステム化による業務効率化と品質向上に注力してきた企業です。現在までに、クラウド型WMS市場において13年連続で売上シェアNo.1を達成しています。今後も、物流戦略のサポートを通じて、様々な企業のニーズに応じたソリューションを提供し続けます。基盤となる理念は「現場をITで気持ち良くする」というもので、すべてのプロジェクトに関与するチームがその実現に向けて各々の視点から努力しています。