ウクライナのエネルギー復興
2025-09-10 11:32:32

UNIDOが選出したSolution Creatorsがウクライナのエネルギーインフラ復興支援へ着手

UNIDOが選出したSolution Creatorsがウクライナのエネルギーインフラ復興支援へ着手



Solution Creators株式会社(SCS)が国際連合工業開発機関(UNIDO)により選出され、ウクライナにおけるエネルギーインフラの復興支援プロジェクトに本格的に取り組むことが決まりました。2025年9月8日から開始されるこのプロジェクトは、日本の技術を活用し、ウクライナのグリーン産業の復興を目的としています。経済産業省の資金援助を受け、日本の企業からの技術移転を通じて、新たなビジネスを創出することが目指されています。

このプロジェクトの一環として、SCSはウクライナの主要なエネルギー事業者であるMHP Eco Energy社(MEE)や、バイオエネルギー関連の技術を持つ組織と連携しています。これにより、ウクライナ国内でのバイオマス利用を促進し、グリーン・エネルギーの供給を強化していく計画です。

プロジェクトの背景と目的


ウクライナでは、現在も続く紛争がエネルギーインフラに深刻な影響を与えています。多くの発電所が被害を受け、エネルギー供給が不安定な状況が続いています。こうした中で、安定したエネルギー供給を実現するために、カーボン・ニュートラルな燃料の普及が急務とされています。本プロジェクトは、未利用バイオマス資源を活かしたエネルギーの地産地消と、EUへの輸出を通じ、グリーン・エネルギー産業の復興を目指します。

特に注目されるのは、バイオメタンの生産供給です。これは、現地のバイオマス資源をメタン発酵させることで製造され、さらに二酸化炭素(CO₂)を分離回収し、有効活用する技術が用いられます。これにより、ウクライナ国内でのエネルギー供給が安定し、持続可能な発展への道が開かれることでしょう。

地元企業との連携


SCSは、ウクライナ国内でのバイオマス関連ビジネスに精通した企業と手を組むことで、プロジェクトの成功を目指します。MHP Eco Energy社は、ウクライナにおける最も大規模なバイオガス発電を手掛け、持続可能なエネルギーの供給に貢献しています。また、UABIO(ウクライナ・バイオエネルギー協会)やGRU(ウクライナ・国際再生可能エネルギー振興協会)とも協力し、さまざまな技術的知見を取り入れながら進めていく予定です。

さらに、川端康晴CEOは、このプロジェクトがウクライナのエネルギーインフラの再構築に貢献することを期待し、各国の専門家との連携を深めることの重要性を強調しています。

事業モデルと実施計画


本プロジェクトでは、バイオマスを利用した2つの異なる事業モデルが検討されています。第一は「バイオマスからのマルチ燃料生産供給」で、バイオガスを生成し、CO₂を分離回収し、メタンを増産するプロセスです。これにより、エネルギー源としてのバイオメタンが有効に利用されることになります。第二の事業モデルは「バイオマスからのマルチ原料併産供給」です。バイオガスを元にバイオメタンや有価物(プロテインやバイオオイルなど)を併産し、これらを国内外へ供給することで新たなビジネスを創出します。

プロジェクトの成果を示すため、2025年9月17日〜19日に行われるCCUS EXPOで展示を行い、関心を呼び起こす予定です。ここで紹介される技術や事業モデルが、ウクライナのグリーン・エネルギーインフラの復興に向けた重要なステップとなることが期待されています。

今後の展望


UNIDOによるこのプロジェクトの支援は、SCSの技術がグリーン・インフラの再構築に寄与できると国際的に認識されたことを示します。ウクライナの持続可能な発展に向けた基盤作りが進む中で、新たなグリーン産業の創出が期待されます。SCSは、国内外のパートナーと連携し、CCUS技術を活用して、地域資源を最大限に生かす事業創出に取り組んでいく方針です。

安全で持続可能なエネルギー供給を実現すべく、ウクライナ各地の環境に即した技術の導入と現地協力を基に新たなGX産業の育成を目指すSCSの挑戦に、今後も注目が集まります。


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会社情報

会社名
Solution Creators株式会社
住所
東京都港区浜松町2-2-15浜松町ダイヤビル2F
電話番号

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