札幌コンベンションセンターのLEEDゴールド認証取得
札幌市に位置する『札幌コンベンションセンター』(以下、SCC)が、既存のMICE施設としては日本で初めて「LEED® O+M ゴールド」という世界的な環境認証を取得したことが発表されました。この認証は、アメリカの非営利団体であるUSGBC(米国グリーンビルディング協会)によって認められるもので、建物の運用と維持管理に関する評価が行われます。
MICEとは?
MICEは、以下の頭文字を取った言葉です:
- - Meeting(会議): 企業や団体が定期的に行う会議や研修。
- - Incentive Travel(報奨旅行): 優秀な成績を収めた者への報酬を兼ねた旅行。
- - Convention(国際会議): 学術やビジネスに関する大規模な会議。
- - Exhibition/Event(展示会): 様々なジャンルのイベントや展示会を含みます。
この施設は、札幌市が所有し、SORA-SCC共同事業体が運営しており、地元経済を支える重要な役割を果たしています。
LEED認証とは?
LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)認証は、環境性能や持続可能性を重視した建築を評価するための制度です。特にLEED O+Mは、既存建物における運用と管理に焦点を当てたものであり、認証取得のプロセスには「Arc」というプラットフォームが利用されます。このプラットフォームは、環境性能についてのデータの収集や管理をサポートしており、全国で多くのプロジェクトに導入されています。
札幌市の環境への取り組み
札幌市は、2008年に「環境首都・札幌」と宣言して以来、環境負荷の低減を目指して多くの政策を推進してきました。近年では、MICE分野においても自然環境への配慮を含むサステナブルなイベントの開催を掲げており、『MICE開催のためのサステナブルガイドライン』を策定しました。このガイドラインにより、すべての関係者が環境を意識したイベントづくりを進めるための共同の理解が得られています。
LEEDゴールド取得の意義
SCCのLEED O+M ゴールド認証は、札幌市の環境政策の実現に向けた重要なステップであり、都市全体でのサステナビリティへの取り組みの象徴的な事例です。この認証取得により、エネルギー効率の改善や水使用量の削減、廃棄物管理の強化、快適な室内環境の維持など、さまざまな環境面での取り組みが評価されました。
施設詳細
- - 施設名: 札幌コンベンションセンター
- - 位置: 札幌市白石区東札幌6条1丁目1-1
- - 運営: SORA-SCC共同事業体(代表社:株式会社コンベンションリンケージ、構成団体:株式会社東洋実業)
- - 敷地面積: 41,019㎡
- - 延床面積: 20,310㎡
- - 構造: RC造(一部SRC・S造)、地下1階、地上3階
- - 供用開始: 2003年6月1日
- - 公式URL: 札幌コンベンションセンター公式サイト
今後の展望
今回の認証取得は、未来の環境に配慮した施設運営の見本となるでしょう。ヴォンエルフは、札幌市とSORA-SCC共同事業体と共に、この歩みをサポートしてきました。今後も持続可能な社会の実現に向けて、専門的な知識と技術を持って取り組んでいく所存です。私たちの環境に優しい活動によって、次世代に豊かで持続可能な世界を残すための役立つ情報を提供していければと思います。