PTCが「Onshape Labs」を発表し、AI活用による製品開発の革新を推進
米国の企業PTCが、自社のクラウドネイティブCADおよびPDMプラットフォーム「Onshape」に関する新しいアーリーアクセスプログラム「Onshape Labs」を発表しました。このプログラムは、参加企業が製品開発プロセスの早い段階で新機能を評価できるようにするものです。2023年の夏後半には、一般向けに「Onshape Labs」へのオプトイン方式での提供が行われる予定です。
AIが製品開発における新たな役割を果たす
近年、製品開発はAI技術の進化により新たな段階を迎えています。従来のCADシステムはこの変化に適応できていないものが多いですが、Onshapeのクラウドネイティブなアーキテクチャは、リアルタイムでの設計意思決定を捉え、AIが理解するための必要なデータを提供します。「Onshape Labs」は、このような新しい機能を迅速に顧客に届けることを目指しており、AIを製品開発の中核に組み込んでいく取り組みです。
参加企業への特典
Onshape Labsに参加する企業は、開発中の新機能にいち早くアクセスでき、それに対するフィードバックを提供することが可能となります。これにより、PTCは製品の改善に役立つ意見を集め、ユーザーのニーズに即した機能を開発することができます。
提供中の新機能
Onshape Labsでは、以下のような初期段階の新機能が提供されます:
- - AI Quick Render:プロンプトに基づいて、数秒で高品質なレンダリング画像を生成。
- - OnshapeからIsaac Simへのワークフロー:CADアセットをNVIDIAのロボティクスシミュレーションフレームワーク「Isaac Sim」に取り込むことが可能。Omniverseライブラリを活用し、ロボティクスチームにシミュレーション対応の可視化を提供します。
近日提供予定の機能
今後予定されている機能には、以下のものがあります:
- - AIエージェントと自動化:タスク実行やエンジニアとの協力作業をスムーズに行うための機能。すべての処理に対して可視性と制御性を確保します。
- - ドローイングチェッカー:図面が各種標準に準拠しているかをAIが検証。
- - FeatureScript MCPサーバー:プロンプトベースでCADジオメトリを生成し、カスタマイズを実現する独自フレームワーク。Text-to-Code-to-CADのプロセスを効率化します。
PTCのビジョン
PTCのOnshapeおよびArena担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるデビッド・カッツマン氏は、エンジニアリングチームに必要なのは、分断されたAIツールではなく、業務プロセスを理解するAIだと述べています。PTCは「Onshape Labs」を通じて得られたフィードバックをもとに、AIがエンジニアリングプロセスに積極的に関与する段階へと進めることを目指しています。
NVIDIA社のMadison Huang氏も、AIが製品開発の核心を担い、設計から生産までのプロセスを速める手助けになると期待を寄せています。
今後の展望
「Onshape Labs」は、PTCが「インテリジェント製品ライフサイクル」のビジョンを推進する重要な一手となります。企業が製品データの価値を最大化し、AI主導の変革をつかむために支援するこのプログラムから、多くの革新が期待されます。製品開発を加速させる新たな時代が、確実に到来しつつあるのです。
詳細はOnshape Labsの公式ウェブサイトをご覧ください。