ベネッセとHmcommの提携
株式会社ベネッセコーポレーションは、学校向け教育事業で使用する問い合わせ対応において、HmcommのAI音声認識システム『Terry』を導入することを発表しました。この技術は、教育機関からの利用IDの問い合わせを自動的に受け付けるもので、迅速な対応を実現します。
『Terry』の役割
これまで、ベネッセでは2022年から進研ゼミにおける電話受付業務に『Terry』を導入し、比較的単純な質問への自動応答を行ってきました。これにより、待ち時間の短縮を図っていましたが、今回の導入はさらにその範囲を広げ、教育事業のコンタクトセンターにおける業務効率化を目指しています。
『Terry』は、音声認識、音声合成、自然言語処理といった最先端の技術を駆使し、顧客の電話に音声で対応します。これは従来の人に依存した応対方式と異なり、迅速かつ効率的なサービス提供を可能にします。
直面した課題と解決策
教育機関からの問い合わせでは、利用IDの案内において迅速性が求められますが、これまでの方法では情報伝達にタイムラグが発生し、顧客のニーズに応えきれない場合もありました。特に、セキュリティ上の都合から、利用IDの回答には慎重さが求められ、再度の連絡が必要となるケースが多かったのです。
今後は『Terry』が教育機関への利用IDを安全に案内することで、タイムリーな情報提供を実現し、コンタクトセンターの業務効率を高め、顧客満足度の向上を図る計画です。
ベネッセとHmcommの今後の展望
ベネッセの高校営業本部の担当者は、顧客からの即応が期待される中で、情報伝達のスピード向上に寄与する『Terry』の価値を認識しています。今後は、より多くの問い合わせ業務において『Terry』の導入を進めることで、人による対応とは異なる新たな価値の創出を目指します。
一方、Hmcommの代表取締役社長である三本幸司氏は、すでに成功事例があることから、さらに業務効率を向上させるための支援を行い、付加価値の高いサービスを提供できることに期待を寄せています。
音声BOTによる未来
『Terry』の導入により、音声BOTと人間の協力によって、サービスの質を全方位で向上させることが期待されます。教育業界においても、AI技術の進化によって顧客のニーズに応えつつ、効率的な業務運営が可能になるでしょう。
このような新たな試みが実を結び、教育分野に革新をもたらすことを期待しましょう。
企業情報
Hmcomm株式会社は、東京都港区に本社を置くベンチャー企業で、国立研究開発法人産業技術総合研究所が提供する独自の音声処理技術を基盤にしたサービスを展開しています。今後も音声処理技術の発展を利用した新たなソリューションを提供し続けることで、社会に貢献していく所存です。