自閉症と不登校の実態
2024-04-02 08:00:02
自閉症啓発デーに寄せる、発達障害と不登校の実態調査結果
自閉症啓発デーに取り組む
4月2日は国連が制定した「世界自閉症啓発デー」です。この日は、私たちが自閉症をはじめとする発達障害への理解を深め、正しい情報を広めるための重要な日とされています。また、この期間は発達障害に関する様々な取り組みが行われる「発達障害啓発週間」として位置付けられ、地域社会や家庭での理解が求められています。
株式会社WOODYが運営する支援サービス「Branch(ブランチ)」も、より多くの人々に発達障害と不登校傾向のある子どもたちの現状を知ってもらうため、アンケートを実施しました。この調査は2024年の3月18日から27日までの10日間にわたり、BranchのコミュニティメンバーやLINE登録者から178名が参加しました。ここでは、その調査結果を詳しくご紹介します。
調査概要
調査では、参加者に様々な質問を行い、特にお子様の年齢、障害の診断名、登校状況、不登校の理由、困りごと、良い変化を感じた時や家庭での子育ての工夫などについて尋ねました。以下に具体的な調査結果をまとめます。
Q1.お子様の年齢について
回答の中では、小学校中学年が46.4%、小学校高学年が22.9%、中学生が16.2%、高校生が6.7%と、多くが小学生であることが明らかになりました。逆に、1〜5歳の未就学児を持つ保護者からは回答が寄せられませんでした。
Q2.お子様の障害に関する診断
調査によると、自閉スペクトラム症と診断されたお子様が69.1%を占め、続いて注意欠如多動症(ADHD)が見られました。その他には全般性不安障害や睡眠障害、感覚過敏などの障害が挙げられ、医学的な知見が必要とされる状況が浮き彫りになりました。
Q3.登校状況について
登校状況では、「全く通っていない」との回答が41%と最も多く、「ほとんど通っていない」が18%、また「毎日通っている」は18%に止まりました。このデータは、発達障害や不登校がどれほど深刻な問題であるかを物語っています。
Q4.不登校の理由
不登校の理由としては、最も多くが「不安」で55.5%、次いで「教職員との関係の問題」が41.8%を占め、「学校の決まり等の問題」は28.1%という結果が出ました。また、感覚過敏や決められた時間に沿うことの難しさなども多く挙げられ、現状の多様な背景が明らかとなりました。
Q5.お子様の困りごと
「学校へ行っていない」が46.4%を占め、25.1%が「母子分離ができない」と答え、偏食や食べ過ぎの問題が24%見られました。これらは、発達障害を抱えるお子様にとって家庭内での支援が必要であることを示しています。
Q6.良い変化を感じる瞬間
お子様に良い変化が見られたタイミングには、親が子どものコントロールをやめた時や、好きなことを始めた時、居場所が変わった時などが挙げられました。特に、楽しい環境や支援があれば子供たちの成長につながる可能性があります。
Q7. Parenting Strategies
子育ての工夫としては、子どもに決定権を持たせることや好きなことをやらせることが目立ちました。また、視覚化による支援も多く見られ、カレンダーやスケジュールで生活を見通せる工夫が重要視されています。
Q8.困りごとや相談したいこと
親からは将来や学業に関する不安や、癇癪とその対応、学校以外の居場所についての相談が多く寄せられました。どの家庭も同じような課題に直面しており、支援の必要性が強調されました。
Q9.居場所の状況
「家庭以外にない」との回答が最も多く39.3%を占め、「家庭以外に2つ以上ある」は34.8%、一つあるが25.8%と、家庭外に居場所がない現状が浮き彫りになりました。これに対し、Branchは今後も不登校や発達障害の子どもたちに寄り添った支援を展開していく方針です。
まとめ
本調査結果は、発達障害や不登校の子どもたちとその家族が直面する様々な課題を浮き彫りにしました。これらの課題に対して、地域社会や家庭での理解と支援がますます大切になっています。Branchは、今後ともこうしたニーズに応えるため、居場所を提供し、孤独をなくす活動を続けていきます。そして、発達障害や不登校に関する正しい情報の共有を行い、そしで子供たちが好きなことを通じて自信を持てる環境作りに貢献していく所存です。
会社情報
- 会社名
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株式会社WOODY
- 住所
- 東京都渋谷区桜丘町29-33渋谷三信マンション402
- 電話番号
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