祇園祭の物語を絵本で伝える、京都ノートルダム女子大学の挑戦
京都府京都市に位置する京都ノートルダム女子大学は、伝統的な行事である祇園祭を題材とした子ども向けの絵本制作プロジェクトを実施しています。今年で3年目を迎えたこのプロジェクトは、絵本を通じて祇園祭の文化を次世代に繋げることを目的としています。
この取り組みは、当初は授業内の活動から始まりましたが、今年度は履修者に加え、聴講生や卒業生も巻き込んだ多世代のチームで制作に励んでいます。学生たちは「ノートルダムここにあり」という思いを胸に、共に活動しています。
祇園祭の山鉾を題材にした5つの絵本
今回の絵本制作では、長刀鉾、月鉾、白楽天山、橋弁慶山、鯉山の5つの山鉾が登場します。各山鉾には由来や伝説があり、それを子どもたちにわかりやすく伝えるためのストーリー作りが進められています。特に注目されるのは、「鯉が滝を登って龍になる」という古い故事が起源のある鯉山。
このように、伝説に基づいた物語展開が企画されているものの、月鉾のように情報が限られている題材については、学生たちがどのように工夫して表現するかが見どころです。
完成した絵本は、国立国会図書館や京都府立図書館、各山鉾保存会などに約100部無償で配布される予定です。
制作の過程と交流
本プロジェクトの背景には、祇園祭の歴史的背景についての理解を深めることが重視されています。教員が古典をもとに物語の方向性を整理し、学生たちが具体的なアイデアや構成を考えながら協力して制作を進めています。
主に小学校高学年を対象にしつつ、低学年を意識した工夫も施されています。
制作の過程では、学生たちが挿絵を手描きしたり、スマートフォンやiPadを使ってデジタルで制作したりする姿が見られます。色塗り作業も進行中で、カラフルな作品に仕上がることが期待されています。
このプロジェクトを通じて、学生たちは地元の保昌山保存会とも交流を深め、地域の文化を知るボランティア活動にも発展しています。
学生たちの感想
参加している学生たちは、古典に基づく物語をどのように表現するかに頭を悩ませています。「山鉾の物語をどこから切り取るか考えるのが大変でしたが、教員のサポートを受けながら理解を深めています」と語る学生。
7月の祇園祭が始まるまでに完成を目指して試行錯誤を重ねています。
京都ノートルダム女子大学
1956年に創立された京都ノートルダム女子大学は、キリスト教カトリックの理念に基づいた女性教育を行っています。「徳と知」を重視し、倫理観に基づく人材の育成に努めています。
教育方針として「尊ぶ・対話する・共感する・行動する」を掲げ、学生たちに幅広い視野と行動力を育むことを目指しています。
この絵本制作プロジェクトは、彼女たちの学びの一環としても大きな意味を持つものとなっています。今後も、このような活動が継続していくことを期待します。