東京都の新プロジェクトに採択された3Dインフラマネジメントシステム「Hatsuly」の可能性
DataLabs株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:田尻 大介)は、画期的なインフラメンテナンスシステム「Hatsuly」が、東京都の「現場対話型スタートアップ協働プロジェクト」に選ばれたことを発表しました。このプロジェクトは、スタートアップの技術を活かし、行政が抱える現実的な課題を共に解決することを目的としています。
現場対話型スタートアップ協働プロジェクトとは
東京都が実施する「現場対話型スタートアップ協働プロジェクト」は、都庁の現場で直面する課題に対して、優れた技術を持つスタートアップと対話しながら解決策を探るものです。これにより、スタートアップと行政のコラボレーションを促進し、東京におけるスタートアップの成長を支える環境を整えていきます。
採択の背景と実証概要
「Hatsuly」が採択された背景には、その機能が港湾の補修現場で発揮できるだけでなく、東京都港湾局にとっても多くの利点を提供できる点が評価されました。インフラメンテナンスは通常、補修調査から始まり、補修設計、工事、維持管理へと進行します。特に前の三つのプロセスには、発注者が図面作成や積算など多くの業務をこなさなければならず、膨大なデータを扱う必要があります。
この実証では、東京都港湾局が管轄する構造物における補修調査から工事までのプロセスを対象に、「Hatsuly」が持つ自動2D図面作成機能や数量計算書の自動生成機能が、発注者の業務を大幅に効率化できるかを検証します。
Hatsulyの特徴
「Hatsuly」は、スマートフォンやタブレットを使って現場で取得した3Dデータをもとに、クラックの延長や面積、はつり深さ、体積などの各種データを自動的に算出し、帳票にまとめるアプリケーションです。これにより、補修工事における調査や出来形管理が飛躍的に効率化され、データはクラウドを介して発注者と共有可能。このプロセスの省力化により、インフラの維持·修繕工事の生産性も向上します。
将来的なビジョン
Hatsulyは、将来的にインフラメンテナンスの全ての工程をワンストップで管理できるシステムの中心に位置することを目指しています。技術者が減少し、老朽化したインフラが増加する今、デジタルデータを活用したインフラメンテナンスの重要性が増しています。DataLabsは、このようなニーズに応えるべく、Hatsulyや他の開発中の技術を駆使し、問題解決に取り組んでいく所存です。
具体的なメリットの展望
今回の実証を通じて、以下のような具体的なメリットを目指します。
- - 補修調査や発注段階での自動平面図化、発注図面の自動作成、積算の自動化
- - 施工段階における出来形管理の自動化
これにより、調査から設計、施工、維持管理まで、業務プロセス全体がデータで一元管理され、迅速な情報アクセスと進捗管理が実現されます。また、データ履歴や変更内容の追跡により透明性が確保され、関係者間のコミュニケーションも円滑になります。
結論
DataLabsの「Hatsuly」は、東京都の新プロジェクトに採択されたことでさらなる成長の機会を得ました。未来のインフラメンテナンスを革新する可能性を秘めたこのシステムが、どのように実務に寄与していくのか、期待が募ります。