i-CREATe 2025の基調講演
2025年に開催される第18回国際リハビリテーション工学&支援技術会議(i-CREATe 2025)。このイベントでは、小山裕史博士が基調講演を行い、リハビリテーション工学の最前線での技術や研究成果を紹介します。特に、シリントーン王女殿下の関心に基づいて、マヒドン大学の専門家と共に検討された成果が発表されることは注目に値します。
招聘の背景と目的
本基調講演の背景には、シリントーン王女殿下の強い興味があり、これに基づいて実行委員会が企画したことがあります。また、現地視察では、(株)ワールドウィングエンタープライズの取り組みが焦点となり、B.M.L.T.カム®マシントレーニングがパーキンソン病の機能改善に寄与する可能性が示されています。さらに、脳梗塞や脳出血後の回復に関する科学的背景も確認されました。
視察団は、BeMoLo®シューズの効果的な活用法として、浮腫を軽減し、つまずきや転倒を防ぐ可能性についても触れました。これに関連して、基調講演では、こうした科学的知見や臨床的意義が発信されることの重要性が強調されます。
講演内容の概要
小山博士による講演では、以下の内容が重要なポイントとして扱われます。
1.
B.M.L.T.カム®マシンの筋弛緩現象の説明
パーキンソン病などの神経疾患に対する新しい知見が示され、二相性の筋弛緩現象が観察されました。
2.
Relaxation-Gated Torque(RGT)概念の紹介
神経機械的制御の新しいアプローチで、神経可塑性に寄与する可能性があります。
3.
動的負荷変調の重要性
B.M.L.T.カムを用いた運動工学的アプローチが、動作の滑らかさや協調性にどう寄与するかを説明。
4.
症例を基にした実績の紹介
脳卒中後の回復、高齢者の運動機能改善に関する具体的な成果。
5.
BeMoLo®シューズの応用可能性
スポーツや日常動作の支援、さらには歩行支援における利点が語られます。
未来への展望
小山博士の講演は、B.M.L.T.カム®マシンが神経可塑性にどう関与するか、そして運動機能の再構築がどのように行われるかを理解するための基盤を提供しています。これにより、リハビリテーションの新たな展開や未来の可能性が切り開かれることでしょう。特に、臨床現場における応用が期待され、患者にとってより良い回復の道筋が提示されることでしょう。
本基調講演を通じて、リハビリテーション工学の重要性が改めて確認され、医療・福祉の現場での活用が進むことを心から願っています。