第3回クラフトフェアツギノテの開催
富山県高岡市では、10月18日と19日の2日間にわたり「クラフトフェア ツギノテ」が開催されました。3年目を迎え、来場者数は6,827人と前年を大きく上回る結果となりました。特に子どもを連れた家族の姿が多く見受けられ、ものづくりの魅力を若い世代に伝える貴重な機会となりました。
ものづくり関係人口を育む
ツギノテ実行委員会は、あらゆる人々が「ものづくり」に関与できる場を提供することで、地域の経済を活性化させることを目指しています。ことに、子どもたちには職人やクリエイターとの触れ合いを通じて、普段の生活では経験できない貴重な学びの場を提供。今回は特に、ものづくりに対する興味が醸成されている様子が伺えました。
新しい出展スタイルの提案
今年のツギノテは、工場そのものを高岡駅前の立体駐車場に集結させるという新しい試みを実施。職人たちが道具や機械を持ち込み、実際にモノづくりを体験できる「ミニ工場」としてブースを構えました。これにより、来場者は製品の製作過程を間近で見ることができ、特に業界関係者にとっては技術交流や商談の場としても機能しました。
経済効果の拡大
新たな試みには、専用商品券「ツギペイ」が導入され、来場者の購買意欲を高める効果がありました。この商品券を通じて消費が促進され、地域製造業の収益向上にも寄与しました。出展者・来場者からは、「新規顧客との出会いがあった」といった声も多く寄せられ、ツギノテが経済的な価値を生み出す場としての役割を果たしています。
未来に向けた着実な歩み
本年度の成果として、子どもたちの参加が増えたこと、ものづくり関係者やビジネス視察者の来場が大幅に増加したこと、製造企業にとっての新たな気づきが多かったことが挙げられます。特に職人たちにとって、このイベントは学びや成長の場として非常に価値のあるものであったと言えるでしょう。
地域の未来を翳らせるプロジェクト
2025年度にはさらなる取り組みが始まります。富山の寿司文化を基にした工芸皿の制作や、高岡龍谷高校との協力でのSDGsに基づく子ども工作広場の企画が進行中です。これらの新プロジェクトにより、地域の未来を担う人材育成や文化体験の機会が広がります。地元の若手人材が増え、産地を支える新しいプロデューサーが誕生することを期待しています。
結論
クラフトフェア ツギノテは、単なるイベントにとどまらず、ものづくりを通じて地域と人々の繋がりを育むプラットフォームとして進化を続けています。この活動が次世代にどのような影響を及ぼすのか、今後の展開に期待が寄せられます。ツギノテは、地域の文化と産業をつなぐ新たな架け橋として、多くの人の心を動かし続けることでしょう。