植物由来の天然抗菌剤が進化、口腔ケアの新時代へ

口腔ケアの新たな進化 - 飲み込んでも安全な抗菌剤



日本における口腔内の健康は、近年ますます注目を集めています。虫歯や歯周病は多くの人々の悩みであり、とりわけ高齢者や免疫力が低下している方々にとっては、これらの問題が深刻な障害となることがあります。そこで、株式会社トライフ(本社:横浜市)が新たに開発した口腔ケア剤「ネオナイシン-e」に期待が寄せられています。この製品は植物性乳酸菌由来のペプチドとブルガリアのダマスクローズ精油を使用した天然抗菌剤であり、口腔カンジダ症を引き起こす真菌にも対応可能です。

トライフと九州大学との連携



トライフは、福岡県の九州大学大学院農学研究院や株式会社優しい研究所と協力し、独自の研究を進めてきました。これにより、植物性乳酸菌が生成する天然抗菌ペプチド「ナイシンA」とダマスクローズ精油を組み合わせた製品「ネオナイシン-e」を開発。飲み込んでも安全なこの製剤は、口腔内の細菌や真菌に対して幅広い抗菌効果を示すことが確認されています。

口腔ケアの重要性と「ネオナイシン-e」



口腔内の健康は全身の健康とも密接に関連しています。虫歯や歯周病は日本人の多くに見られる病気で、特に高齢者においては誤嚥性肺炎のリスクを高める要因とされています。口腔カンジダ症も、免疫力が低下した方に発症しやすい感染症で、治療には通常、抗真菌剤の使用が伴いますが、副作用や耐性菌の問題が懸念されています。「ネオナイシン-e」は、これらの問題に対処する可能性を秘めています。高純度のナイシンAと微量のダマスクローズ精油の組み合わせによって、あらゆる口腔内の感染症に幅広く対応できる製品と位置付けられています。

研究成果と今後の展望



ネオナイシンの開発に関わった九州大学の教授、園元謙二氏は、10年間の研究の果てにナイシンAを高純度抽出する技術を確立しました。この製品が持つ特許技術は、2012年に発表され、これまで様々な口腔ケア製品に使用されることで、多くの人々に恩恵を与えてきました。さらに、今秋には「ネオナイシン-e」が新たに発売される見込みです。この製品は、飲み込んでも安全な成分を利用しながら、口腔内での感染症を予防し、改善する効果が期待されています。

コンセプトと社会的意義



トライフの「オーラルピースプロジェクト」は、高齢者や障害者の口腔ケアに特化した新たな製品開発に取り組んでいます。このプロジェクトは、バイオとソーシャルの融合を図り、国内高齢者介護コストを抑えるだけでなく、障害者の雇用創出にも寄与しています。このような取り組みは、日本が抱える高齢化問題解決の一助となることでしょう。

結びに



口腔ケア剤「ネオナイシン-e」は、飲み込んでも安全でありながら、虫歯、歯周病、口腔カンジダ症に有効とされる天然原料を使用しています。今後の発売に注目が集まっており、口腔内の健康維持に貢献する新たな製品として期待されています。高齢化社会における口腔ケアの重要性を再認識しつつ、新しい技術によって健康な生活をサポートする世の中の実現に向けて、これからも注目していきたいと思います。

会社情報

会社名
株式会社トライフ
住所
神奈川県横浜市中区南仲通4丁目43番地馬車道大津ビル
電話番号
045-663-2101

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