牧之原市に東海地区最大規模のバイオガス発電所が完成へ

牧之原市に新たなエネルギー拠点が誕生



アーキアエナジー株式会社が、静岡県牧之原市に「牧之原バイオガス発電所」の建設を開始しました。この発電所は、東海地区で最大規模を誇り、地域の食品廃棄物を活用した新たなエネルギー源を提供することを目的としています。

地元経済を支えるプロジェクト



本プロジェクトは、静岡県が推進している「バイオマスタウン構想」の一環であり、食品加工業が盛んなこの地域に藤が選ばれました。建設資金18億円を私的資金でまかなうこのプロジェクトは、地域経済の活性化に寄与することが期待されています。特に、原料の収集から消費に至るまでを完全に地元で行うことにより、地域貢献型のビジネスモデルを実現します。

さらに、発電開始の予定は平成28年10月です。発電所では、日量80トンの食品残渣を取り扱い、650kWの発電機が24時間稼働します。これにより、年間340万kWhの電力を供給する計画であり、一般家庭600世帯分の電力を賄える量です。地域全体を照らす電力供給が期待されており、売電先は特定規模電気事業者として取り組まれます。

食品リサイクルの重要性



日本全国の食品廃棄物は毎年1713万トンにも上ります。その内訳として、未消費の「食品ロス」は500万から800万トンに達しています。この問題に対し、農林水産省や環境省などは様々な対策を講じていますが、依然として食品廃棄物の多くは焼却されており、再生利用は400万トンに留まっています。廃棄物処理施設の不足がその原因の一つとされています。

2012年に固定価格全量買取制度(FIT)が始まり、バイオガスの発電利用が進展しましたが、ほとんどのプロジェクトは農業由来の廃棄物に依存しています。食品残渣を利用するプロジェクトは極めて少なく、手続きや資金調達の壁が高いことがその理由です。

この発電所の建設により、地域の食品廃棄物の処理とエネルギーの生成が一体化し、「カロリー・リサイクル」という新たなモデルが提案されます。

地方創生への貢献



現在、日本は「地方創生」に向けて進んでおり、この計画はアーキアエナジーの理念とも合致しています。地域社会との密接な連携を図り、事業全体を地域に還元する体制を構築しました。具体的には、障がい者の雇用を促進し、教育的な活動も取り入れた社会貢献を行います。

アーキアエナジーは今後、この「牧之原方式」の成功をもとに、全国の産業廃棄物業者や地方自治体への適応を目指しています。さらに、2件の新たな建設計画も進行しており、国内外からのニーズにも対応する予定です。

まとめ



「牧之原バイオガス発電所」は地域の課題を解決し、持続可能なエネルギーの創出を目指す重要なプロジェクトです。地元の食品残渣を利用して新たなエネルギー源を生み出す取り組みは、地域経済の発展を促し、さらに国全体の環境問題解決に貢献するものと期待されています。

会社情報

会社名
アーキアエナジー株式会社
住所
東京都港区虎ノ門1丁目13番1号古澤ビル2階
電話番号
03-6205-7579

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