株式会社ウェーブレットの地下探査サービスが注目を浴びる
株式会社ウェーブレットは、東京都が推進する現場対話型スタートアップ協働プロジェクトにおいて、その地下探査サービスが「新事業分野開拓者」に認定されました。この認定は、同社が提供する超小型振源装置「PASS」を使用した新しい探査手法の効果を示しています。このシステムは、地下4メートルまでの埋設物を高い精度で検出できる技術を基にしています。
地下探査技術の進展
東京都内の埋設物は、地下に電気や水道、下水道など複雑に配置されており、工事の遅延や予期せぬ設計変更を避けるためには、その位置情報を事前に把握することが不可欠です。しかし従来の方法では、地下深部にある埋設物の特定は困難であり、工事現場での事故を招く要因にもなっていました。
そこで、ウェーブレットが開発した技術は、振動を利用して地下の埋設物を特定するもの。具体的には、超小型振源装置を使い、地下に振動を送り、それに反響するデータを解析することで、埋設物の正確な位置を明らかにします。この技術により、事前に埋設物の位置を把握できるため、大幅な工期短縮や事故のリスクを軽減できます。
東京都とのプロジェクト
ウェーブレットは2024年度のプロジェクトに参加し、東京都水道局と共に「工事を円滑に進めるため、設計段階で埋設物の位置を把握する手法」を導入する取り組みに貢献しています。この協働プロジェクトでは、様々なスタートアップが集まり、東京都の現場で直面している課題に対して新しい技術を提供することが目指されています。
新事業分野開拓者認定
この認定制度は、東京都の課題解決に寄与する企業を評価するものです。ウェーブレットが提供するサービスは、実証実験の結果、有用性が高いと評価され、2025年3月28日に正式に「新事業分野開拓者」として認定されました。これにより、東京都の機関はこの期間中、競争入札なしでウェーブレットのサービスを利用できることとなります。
今後の展望
ウェーブレットの技術は、地下探査にとどまらず、さまざまな分野への応用が期待されています。今後は、地下埋設物の検出や、ソフト地盤、地下空洞のモニタリングなど多岐にわたる技術開発を進めていきます。
会社概要
株式会社ウェーブレットは、東京大学から派生したスタートアップであり、2022年に設立されました。東京大学の辻研究室で培われた振動計測技術を駆使して、二酸化炭素の地中貯留や、資源開発、地熱発電など様々な社会的課題の解決に取り組んでいます。公式ウェブサイト(
ウェーブレット公式サイト)でさらなる情報をご覧いただけます。
お問い合わせ
株式会社ウェーブレットについてのお問い合わせは、広報担当(Email:
[email protected])までご連絡ください。