ネオリザ®︎が肥料被覆材に
2022-12-01 11:00:01
お米から生まれたバイオマス樹脂「ネオリザ®︎」が肥料被覆材に採用!土壌・海洋汚染問題の解決に貢献
お米から生まれた革新技術「ネオリザ®︎」が肥料業界に革命を起こす
近年、農業における肥料の環境問題が深刻化しています。肥料成分が溶け出した後の被膜殻が土壌を汚染したり、河川や海洋に流出して環境汚染を引き起こすケースが後を絶たないためです。こうした問題に対し、環境負荷を低減する生分解性技術の開発が急務となっています。
そんな中、注目を集めているのが、株式会社バイオマスレジンホールディングスが開発したお米由来の生分解性樹脂「ネオリザ®︎」です。食用に適さない古米や米菓製造過程で発生する破砕米などを原料に作られたこの樹脂は、自然界の微生物によって水と二酸化炭素に分解されるため、環境への負担が非常に少ないのが特徴です。
同社は、2007年からバイオマスプラスチック「ライスレジン®︎」の開発・販売を手掛けており、2022年には全国のモスバーガーで「ライスレジン®︎」製カトラリーが採用されるなど、市場での需要拡大が続いています。しかし、従来のバイオマスプラスチックは100%生分解されないという課題がありました。「ネオリザ®︎」は、京都大学との共同研究によってこの課題を克服した画期的な製品なのです。
熊本県水俣市で行われた実証実験では、「ネオリザ®︎」で作ったごみ袋を用いた生ごみの堆肥化に成功。お米由来の生分解性の高さが実証されました。
この「ネオリザ®︎」の優れた特性に着目したのが、界面制御技術に強みを持つ三洋化成です。同社は「ネオリザ®︎」を活用し、肥料成分の溶解速度を制御する機能(徐放性)を備えた肥料被覆材を開発しました。この肥料被覆材は、土壌や海洋汚染といった環境問題の解決に繋がる画期的なソリューションとして期待されており、2027年の実用化を目指して開発が進められています。
バイオマスレジンホールディングスは、「Plastic innovation for tomorrow」をスローガンに掲げ、地球環境とより良い未来づくりに貢献するため、今後も積極的に研究開発に取り組んでいきます。
「ネオリザ®︎」の優れた生分解性
「ネオリザ®︎」は、コメの含有量を用途に応じて調整できるため、分解速度も調整可能です。試験結果によると、コメ含有率が高いほど、生分解速度が速くなることが確認されています。これは、お米が自然界で容易に分解される性質を持つためです。
バイオマスレジンホールディングスについて
バイオマスレジンホールディングスは、環境配慮型のプラスチックの製造・販売を行うスタートアップ企業です。日本国内での事業展開をベースに、複数の企業との協業を通して、バイオマスプラスチックの製造技術向上に努めています。海洋汚染や地球温暖化、フードロスといった世界規模の社会問題解決に貢献することを目指し、日本からアジア、そして世界へ挑戦を続けています。
会社概要
本社:東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング EGG
設立:2020年3月10日
資本金:1億円(2022年6月現在、資本準備金を含む)
代表者:代表取締役CEO 神谷 雄仁
事業内容:バイオマス資源を利用したプラスチック樹脂原料の製造・販売及び研究開発
HP:https://www.biomass-resin.com/
会社情報
- 会社名
-
株式会社バイオマスレジンホールディングス
- 住所
- 東京都千代田区丸の内新丸の内ビルディング10階EGG
- 電話番号
-