近年、記録的な猛暑が続く日本の夏。動物園で飼育されている動物たちもその影響を受け、環境の快適性が求められています。そんな中、岡崎市東公園動物園に導入されたのが、『御影石のひんやりストーン』です。この取り組みは、株式会社オープンハウス名古屋支社が主導し、株式会社アイシン、有限会社稲垣石材店と協力して実現しました。
このプロジェクトは、動物たちが少しでも快適に過ごせるよう、彼らの「寝具」にあたる存在を提供しようという目的がありました。特に猛暑による動物たちへの負担を軽減するため、涼しさを提供できる素材として御影石が選ばれました。岡崎市東公園の動物飼育員たちからは、具体的なサイズや仕様に関する要望が寄せられ、地元の稲垣石材店がその加工を担当しました。
ひんやりストーンは、約300mm四方のサイズで、動物が滑らないようにエンボス加工が施されています。このため、様々な用途で使用でき、また水洗いも容易に行えることから、動物たちの健康管理にも役立っています。
飼育担当者は「ウサギやリスザル、ヒツジ、ヤギたちに利用しています。タイル状にしたことで、場所を移動したり水洗いしたりしやすく管理も楽です」と語り、実際の使用状況についても語ります。動物たちが快適に過ごせるために工夫されたこのストーンは、動物たちにとっても、大きな助けとなっているようです。
このプロジェクトにおいて、株式会社アイシンは、使用済みの精密石定盤を回収し、アップサイクルしてひんやりストーンの制作に寄与しました。同社は「循環型社会の実現に向けての取り組みの一環で、地域企業との連携を大切にしています。動物たちに快適な環境を提供できたことを嬉しく思います」とコメントしています。
有限会社稲垣石材店も、自社の取り組みが地元動物園に役立つという事実を喜んでいます。「長らく岡崎市民に愛されてきた東公園の動物たちに貢献できることをとても嬉しく思っています。今後も自然と共生できる社会の実現に向けて努力します」とのこと。
岡崎市東公園動物園は、入場無料で多種多様な動物たちを観察できるスポットです。大型動物から小型動物まで、さまざまな生き物が訪れる人々を楽しませています。さらに、ふれあい体験や動物の飼育体験などのイベントも行い、地域の子どもたちの教育にも貢献しています。
このように、岡崎市東公園動物園における『ひんやりストーン』は、地域の企業が手を取り合い、動物たちの快適性を追求した結果生まれた素晴らしい取り組みです。今後も、動物たちが快適に過ごせる環境作りが進むことを期待しています。