「BtoBプラットフォーム 規格書」の20年
1. サービス誕生の背景
株式会社インフォマートが運営する「BtoBプラットフォーム 規格書」が、今年で20年を迎えました。このサービスは、食品業界において不可欠な商品規格書のデジタル管理を実現し、企業間の情報流通を効率化するために開発されました。
商品規格書には、食品の名称や原材料、アレルギー、栄養成分など、多くの重要な情報が含まれています。これらの情報は、食品メーカーと外食企業が消費者に呈示する際の基本的な資料となっています。これまで、これらの情報は主に紙やExcelファイルでやり取りされており、統一されていなかったため、業務の非効率が問題視されていました。
そこで、2005年に「BtoBプラットフォーム 規格書」が登場し、業界標準のフォーマットに基づくデジタル化を推進することになりました。これにより、業界全体でのデータ管理が効率化され、企業間の情報交換がスムーズに行えるようになりました。
2. デジタル化の重要性
食品業界では、「食品表示法案」の制定など、消費者の食への安全意識が高まっています。このような背景から、企業はアレルギー情報や栄養成分表示の強化が求められ、規格書の重要性が増し続けています。そこで「BtoBプラットフォーム 規格書」は、食品メーカーや卸業者が情報を一箇所で管理し、必要な情報を迅速に提供できるツールとして、広く受け入れられています。
2025年6月末のデータによれば、約8,990の食品メーカーや706の卸企業、1,036の外食企業がこのプラットフォームを利用しており、その掲載数は166万件を超えています。この数字は、業界内での信頼性の高さを物語っています。
3. 進化するフォーマット
サービス開始当初の「FOODS信頼ネット」から、「BtoBプラットフォーム 規格書」に進化する過程で、提供するフォーマットも多様化しました。現在、アレルギーや栄養成分表示に特化したベーシック版と、より詳細な情報を登録可能なプレミアム版フォーマットが用意され、利用企業のニーズに応じて柔軟に対応しています。農林水産省が推進するPITS標準フォームにも対応しており、さまざまな食品情報管理が可能です。
4. 連携の拡大
「BtoBプラットフォーム 規格書」は、数多くの企業と連携を進めており、コメントを寄せたパートナー企業からも、業界への貢献に対する祝辞が送られています。各企業は、品質や効率化に寄与するこのサービスを通じて、共に成長していく姿勢を示しています。これにより、サプライチェーン全体での品質情報の標準化が進むことが期待されています。
5. 未来への展望
今後もインフォマートは「BtoBプラットフォーム 規格書」を通じて、食品業界の更なる業務効率化と生産性向上を支援していく方針です。「食の安心・安全」実現に向けてより質の高いサービス提供を目指し、顧客企業の業務負担を軽減し、情報流通の正確性を高める努力を続けます。今後の進化にご期待ください。
2025年の展望としては、さらに多くの企業への導入が見込まれ、新たなビジネスチャンスを生むことが期待されています。引き続き、業務効率化によるコスト削減と、正確な情報提供によって業界全体が前進することを目指しています。