岡山南高校とダイヤ工業が手掛ける健康促進プロジェクト
岡山県岡山市にある岡山南高等学校が、医療用品メーカーであるダイヤ工業株式会社と連携し、健康をテーマにした実践型授業を展開しました。2024年5月から11月にかけて、様々な健康関連の活動が行われ、その成果を披露する卒業制作展が2024年12月6日と7日に開催されました。このイベントでは、運動器年齢の測定体験が行われ、参加者の健康意識を高める機会となりました。
連携の背景と取り組みの内容
岡山南高校は地域の企業との協力を通じて岡山の魅力を高め、地域イベントの活性化に寄与する取り組みを続けています。2020年からこの協力関係が始まり、2024年には5年目を迎えました。ダイヤ工業は、同社の研究施設に備えた動作解析システム「モーションキャプチャ」を活用し、胸椎の可動域をチェックするプログラムや新製品のコンセプト作成、アシストスーツの体験、そして運動器年齢を測定する体験など、多彩な活動を提供しました。
これらの体験を通じて、生徒たちはガチなデータを基に身体の動きや構造を理解することができました。見た目だけでは把握できない動きの実態を知ることができ、高校生と企業の意見交換が行われ、両者の視点から多くの気づきを得る貴重な機会になったと言えます。
卒業制作展での成果発表
2024年12月に行われた「令和6年度卒業制作展」では、岡山南高校の生徒たちが企業との協力や学んだ専門技術を駆使し、訪れる人々へおもてなしをするイベントが繰り広げられました。特に注目されたのは、運動器年齢を測定するシステム「bonbone check」を使用した体験です。このシステムでは、握力、柔軟性、バランス感覚など7つの項目を測定し、運動器の状態を数値化します。
2日間で300名以上の参加者が運動器年齢の測定を体験し、幅広い年代の人々が健康づくりへの関心を高めました。計測データに基づいて個々のトレーニングメニューが提案され、参加者それぞれの身体能力を向上させることを目指しています。
bonbone checkの機能と意義
運動器年齢測定システム「bonbone check」は、運動器の状態を把握するために開発されています。指標となる7項目を測定後、独自のシステムに数値を入力することで運動器年齢が算出され、その結果に基づいて個別のトレーニングプランが提案されます。この取り組みにより、運動器の機能を維持し、さらに向上させることが期待されています。
また、20歳以下の測定にも対応していますが、一部の測定項目は異なるため注意が必要です。
今後の展望
岡山南高校は、令和5年度に大学や専門学校への進学率が89.3%と非常に高い数値を記録しており、将来的には地域を離れた生徒たちがUターン就職を通じて地元に貢献することも期待されています。地域との関係を深め、留まる人材を育てるためにも、企業と学校の連携が重要です。今後も両者が一体となった活動を続け、地域の活性化と人材育成に力を注いでいくとしています。
地域の健康意識を高めるこのプロジェクトは、岡山南高校とダイヤ工業の連携の下、地域に密着した取り組みとして大いに注目されています。今後もこのような活動が継続され、さらに多くの人々に健康の重要性が伝わることを期待しています。