愛知のスタートアップ企業が高齢者支援プログラムに参画

愛知のスタートアップ企業、イルの新たな挑戦

愛知県一宮市に本社を置くスタートアップ企業、株式会社イルは、2024年12月18日付で「あいちデジタルヘルスコンソーシアム」への参画を発表しました。このコンソーシアムは、急速に進行する超高齢社会において、医療や介護の課題に対し、新たなソリューションを提供することを目的に設立されたものです。愛知県が主導し、70を超える産学官金の団体が連携して、新たなサービス創出や社会実装に向けた取り組みを進めています。

あいちデジタルヘルスコンソーシアムの概要

2040年には、医療や介護を必要とする人々の急増が予想されています。それに対抗するため、愛知県は「あいちデジタルヘルスプロジェクト」を立ち上げ、コンソーシアムとしての活動を開始しました。この取組は、地域社会における生活支援の環境整備を目指し、誰もが安心して住み慣れた地域で自分らしく生活できることをテーマに展開されています。株式会社イルが提案するインソールによる見守り技術は、このテーマと合致しており、同社の参加が期待されています。

株式会社イルの取り組み

「足元から安心をHACKする」をビジョンに掲げる株式会社イルは、GPS搭載のインソールデバイス「イル！」を開発しています。このデバイスは、認知症の徘徊を防ぐためのもので、利用者が徘徊した際には即座に位置情報を通知する仕組みを備えています。これにより、介護者や家族が安心して生活できる環境を提供することが目指されています。

認知症による問題は年々増加しており、日本国内にはすでに1,000万人以上が影響を受けているとされています。これに伴い、2040年頃には高齢者の多くが認知機能に関する問題を抱えると推測されています。当社の技術は、こうした課題に対する有力な解決策とされています。

クラウドファンディングの成功

イルは立ち上げたクラウドファンディングが、2024年12月24日までに目標達成率100％を記録し、さらなるサポートを募集しています。2025年の製品ローンチに向け、最終開発を進めている段階であり、地域社会において「誰一人取り残さない」取り組みを加速させる方針です。

会社概要

株式会社イルは、2023年2月に設立され、インソール型GPSデバイスの企画・開発・運用を行っています。また、地域の子どもたちへのSTEAM教育の提供を目指すプロジェクト「桃花Lab」も始動しました。日本最大級のオープンイノベーション拠点「STATION Ai」にも入居し、さらなる事業展開を視野に入れています。

所在地は愛知県一宮市真清田1丁目3-3 桃花館 2A、代表取締役は山本裕晃氏です。公式サイトでは、最新のサービス情報や取り組みが掲載されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。