在台日系企業の2025年給与動向
最近、ワイズコンサルティング グループが発表した「第1回在台日系企業の給与水準」により、2025年の在台日系企業の給与状況が明らかになりました。このレポートでは、7,000人を超える従業員データが収集され、給与の動向が詳細に分析されています。
平均月額経常性給与は51,000台湾元
2025年の平均月額経常性給与は51,000台湾元と予測され、前年比約6%の増加を記録するとされています。この数値は、過去5年間で4万3千台湾元から上昇してきたことを示しており、2021年の約7%の増加に次いで高いため、注目が集まります。
特に、月額経常性給与には基本給与や手当が含まれ、時間外労働や賞与は除外されているため、より実質的な給与水準を反映しています。
地域別の給与水準
地域別に見ると、新竹・苗栗エリアが最も高い給与水準を記録しており、これは半導体産業の集積地である新竹科学園区の影響を大きく受けています。このエリアには、台湾全土の80%以上のIC設計企業が集中しており、高度な技術力が求められるため、給与水準も高くなっています。
一方で、高雄は給与水準が最も低く、伝統的な製造業が中心であるため、工場作業員の水準にとどまっています。このように、地域によって給与が大きく異なることが観察されます。
業種別の給与動向
業種別に見ると、卸売業が最も高い給与水準を誇り、平均で64,500台湾元に達しています。特に総合商社はこの平均を約13%上回っており、高度な交渉力や海外ビジネスの知見が求められるため、このような高水準を維持しています。
次いで高いのは技術サービス業と建設業で、これらの業種では専門的な知識やスキルが求められ、他の業種よりも高い給与が支払われています。
昇給事情と日台企業の比較
次回のレポートでは、台湾企業との給与比較や昇給事情について詳しく説明される予定であり、日台間での人材戦略を考える上で、重要なインサイトがもたらされることが期待されています。
結論
2025年の在台日系企業の給与動向は、半導体産業を中心に成長を続けており、今後の変動にも注視が必要です。特に、日台企業の間での比較や昇給状況の理解は、企業が採用や人事戦略を考える上で重要なポイントとなるでしょう。詳細な情報は、ワイズリサーチが発行したレポートをご確認ください。