モリサワがWebフォントサービスを進化させる新プランを発表
株式会社モリサワが2025年5月12日から、フォントサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」のWebフォント機能を大幅にアップデートします。新たに提供される「Webフォント Lite」は、より手軽に導入できるプランとして、今まで以上に多くのクリエイターや企業に利用されることを目指しています。
従来プランの進化
従来の「Webフォント」プランは、特に大規模なWebサイトや複数のプロジェクトを持つユーザーに向けた機能を豊富に備えております。プロジェクト管理をスムーズに行うための「プロジェクトアクセス制御」機能が追加され、プラン内のプロジェクト数が無制限となりました。これにより、どんな規模のプロジェクトでも自由に利用することが可能になり、クリエイターは独自の表現方法を追求できるようになります。
新プラン「Webフォント Lite」の導入
一方で新しく提供される「Webフォント Lite」は、特にWebサイトに独自性を持たせたいクリエイターや、さらなる表現を追求する方々に最適な選択肢となるでしょう。配信スピードや仕組みは従来プランと変わらず、基本的なPV数やプロジェクト数に制限を設けることで、手頃な価格で利用できるように設定されています。これにより、より多くのクリエイターが手軽に高品質なフォントを使用できる環境が整います。
契約の柔軟性と書体の豊富さ
「Webフォント」および「Webフォント Lite」の両プラン共に、契約の柔軟性も大いに向上しました。これまでの年契約に加え、月契約が可能になったため、必要な時に必要な分だけ利用することができます。また、人気のあるヒラギノフォントや写研フォント、秀英体ファミリーなど、新たに選択可能な書体も増加。デザインの幅を広げる助けとなるでしょう。
文脈を考慮した連綿体への対応
さらに、既存の「みちくさ」や「澄月」フォントでは、文脈を考慮した連綿体の設定が有効になります。これにより、より高度な日本語組版が実現し、独自の表現力を持たせたコンテンツ制作が可能となります。選択可能な書体が増えたことは、特にデザインの一貫性を追求する中で大変ありがたい更新点です。
日本語組版のカスタマイズ性が向上
日本語の組版におけるカスタマイズ性も格段にアップしています。約物のアキ(句読点や記号のスペース)の細かい表示調整が可能になり、text-spacing-trimプロパティの活用によって、文字組みの自由度が向上します。これにより、デザイナーはより自由に、自身のスタイルを反映できるようになるでしょう。
Webフォントの重要性
Webフォントは、インターネットを介してフォントを配信し、Webブラウザで表示する仕組みです。この仕組みを使用することで、ユーザーの端末にインストールしたフォントがなくても、デザインで意図したフォントを表示できます。PC、スマートフォン、タブレットなど、さまざまなデバイスに対応するため、サイトのデザインに一貫性を持たせ、ブランドイメージを高めることに大いに寄与します。
Morisawa Fontsについて
Morisawa Fontsは、クラウドベースのフォントサブスクリプションサービスとして、さまざまなクリエイティブなニーズに応えています。グラフィックデザインやUI/UXデザイン、動画制作など、多岐に渡る分野で必要なフォント環境を提供し、特に企業のエンタープライズ要件に応じた効率的なワークフローの構築をサポートします。また、国際展開を見据え、2024年からはシンガポールでの販売も開始するため、今後ますます広がるグローバルなクリエイティブワークへの対応が期待されます。
これらの新しいアップデートとプランによって、モリサワは今後もクリエイターを支え、多様な表現の可能性を広げていくことでしょう。