伝統の印章がアートに変わる!
大阪市西区にある三田村印章店が、印章業界の未来を模索する中で、注目の個展「はんこと大阪の文学」を開催します。この個展は、印章をテーマにした初めてのアート展示とされており、2023年5月24日から28日までの期間中、ギャラリースタジオメゾンダールで行われます。
印章業界は現在、会員数が減少し続け、存続の危機に直面しています。全日本印章業協会の調査によると、過去25年間で会員数は23%も減少しており、技能検定を受ける人の数も減少傾向にあるとのこと。また、印章の製作に使用される技術や知識はパソコンフォントの普及により、簡略化されつつあります。しかし、三田村印章店では、長年の経験を生かしたオリジナルデザインにこだわり、全ての印章が職人の手によって丁寧に製作されています。
三田村煕菴のデザイン哲学
店主の三田村煕菴(きあん)は、フリーハンドで描いた文字デザインを元に、個々のお客様の希望に応じた印章を作成しています。特に文字の配置やバランスにこだわり、仕上がりを美しく保つ技術は長年の経験から生まれたものです。彼の作る印章は、単なる実用品ではなく、持つ人の個性を表現する芸術作品として生まれています。
個展では、こうした印章の美しさをより広く伝え、新たなアート表現としての可能性を追求しています。また、展示される作品は印章を主題にしたもので、その中には大阪の文学や文化へのオマージュが込められています。
個展に込められた思い
三田村煕菴は、「印鑑はプライベートなもので、公に晒されることはない」と考えてきました。しかし、デジタル化が進展する現代において、それまでの固定観念を覆し、印章を通じて美を表現したいという思いが芽生えました。個展を通じて、新たな印章の可能性を探るだけでなく、来場者に印章の魅力を再発見してほしいと願っています。
印章の新たな展望
三田村印章店の作る印章は、今後の展開として、様々な商品やサービスに応用することが期待されています。特に、観光客向けのパッケージデザインや、ホテルの装飾などで和のエッセンスを取り入れた商業デザインとしての役割も考えられます。
この個展は、印章が単なる道具ではなく、アートとしても存在することを証明する機会となるでしょう。興味のある方はぜひ足を運び、三田村煕菴が創り出す印章の世界を体験してみてください。
まとめ
三田村印章店が開く「はんこと大阪の文学」は、伝統と現代が交差するユニークな個展です。ぜひこの機会に、その魅力に触れてみてください。
基本情報
- - 開催日: 2023年5月24日(水)〜28日(日)
- - 場所: ギャラリースタジオメゾンダール(大阪市西区靱本町1-16-19 2F)
- - 主催: 三田村印章店
- - 連絡先: 三田村印章店
- - 電話: 06-6943-8003