スペースシードホールディングスが特許出願した次世代高圧SPS技術の革新

スペースシードホールディングスが特許出願した次世代高圧SPS技術

先日、スペースシードホールディングス株式会社が岡山理科大学の研究チームと共に、革新的な次世代高圧SPS（Spark Plasma Sintering）装置に関する特許を出願しました。本技術は、圧力限界を飛躍的に引き上げ、業界に新たな風を吹き込む可能性を秘めています。

特許の概要

特許は、森嘉久教授が発明した「アンビルセル、高圧発生装置、高圧焼結装置、放電プラズマ焼結装置及び放電プラズマ焼結方法」に関連しています。この発明の特徴は、従来のSPS技術で常に課題とされてきた圧力の限界を超えた超高圧領域での焼結を可能にする点です。

一般的なSPS装置は約100メガパスカル（MPa）の圧力で稼働しますが、今回の新型装置はなんと10ギガパスカル（GPa）の圧力を生成できることが期待されています。これにより、ダイヤモンドの合成に必要な5GPa・1500℃の条件を満たすことができるのです。

技術的な特長

この新型装置の設計には特に注目すべき点があります。それは、三軸直交方向から均等に圧力をかけることができるアンビル配置と、通電可能なアンビルによって加圧と同時の焼結を実現する構造です。これにより、過去の技術では困難だった高品質な材料の合成が可能になります。

応用可能性

この技術がもたらす可能性は非常に広範です。特に、切削や研磨に用いる送信ダイヤモンドや立方晶窒化ホウ素（c-BN）といった超硬質材料の合成に利用できると考えられています。また、量子コンピューターで注目される窒化ホウ素（h-BN）の生成や、高放射線環境下でも安定して動作するダイヤモンド半導体の開発など、先端技術分野での実用化が期待されています。

未来への展望

スペースシードホールディングスは、地球環境や人類の持続可能な未来に貢献するため、この技術を基盤にした新素材の共同開発プロジェクトを進行中です。大学や研究機関との連携を強化し、化学製品企業や半導体関連企業との協力を通じて、事業化を目指しているとのことです。

スペースシードホールディングスについて

株式会社スペースシードホールディングスは、「SFをノンフィクションにする」というミッションを掲げ、投資活動や研究、事業の創出に取り組んでいます。特に、発酵やロンジェビティー技術の社会実装を進める「Fermentation and Longevity Fund」プログラムに焦点を当て、様々な社会課題の解決に挑戦しています。2040年には、人類が宇宙で居住可能な技術の実現を目指し、革新的な研究開発を進めています。

この技術が実際にどのように応用され、人類の未来に貢献するのか、今後の進展が非常に楽しみです。

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