大阪万博で実現!ナトリウムイオン電池自販機の設置
2025年に大阪で行われる日本国際博覧会(大阪・関西万博)に、画期的な技術を搭載した自動販売機が登場します。アサヒ飲料株式会社と株式会社ロケットバッテリーが共同で開発したこの自販機は、
世界初のナトリウムイオン電池を蓄電源に利用しています。このプロジェクトは、持続可能な資源の活用や脱炭素社会の実現を目指しており、特に注目されています。
「未来につなぐ自販機」とは?
この自販機、名付けて「未来につなぐ自販機」は、従来の「CO2を食べる自販機」に新たな機能を追加したものです。本機は太陽光パネルとナトリウムイオン電池を使用しているため、自然エネルギーによる自家発電が可能です。これにより、稼働に伴うCO2排出を抑制し、環境に配慮した運営が行われます。具体的には、
自家発電で稼働するため、電力の供給によるCO2排出がゼロで、環境負荷を大幅に削減しています。
さらに、この自販機はナトリウムイオン電池を採用しているため、レアメタルを使用せずに製造され、環境への負の影響を軽減しています。そのため、この技術は持続可能性を意識した現代社会に適したソリューションと言えるでしょう。
実証実験の詳細
この自販機は、2025年の大阪・関西万博期間中、4月13日から10月13日までの間、
オフグリッド式で稼働します。これは、いかなる外部電源に依存せずに自動的に動作することを意味します。天候の影響を受ける可能性があるものの、このテストを通して、ナトリウムイオン電池の持続性や自然エネルギーの有効性を実証する重要な機会となります。
CO2の吸収とその活用
加えて、この自販機は大気中のCO2を吸収する能力も備えています。稼働する自販機は、年間で
約20本のスギに相当するCO2を吸収できる能力を持っており、これにより地球温暖化対策に貢献することが期待されています。また、吸収したCO2は工業原料として活用される計画も進行中であり、具体的にはアスファルトやコンクリートの製造に利用される見込みです。
アサヒ飲料の持続可能な取り組み
アサヒ飲料は、この「未来につなぐ自販機」プロジェクトを通じて、脱炭素社会の実現を目指し続けています。特に「CO2を食べる自販機」の展開に注力し、自社の製品群を環境に優しいものへとシフトさせる努力を行っています。この取り組みは、アサヒグループ全体の理念「持続可能な社会への貢献」に基づいており、グループとしてのCO2排出量を2040年までにネットゼロにすることを目指しています。
結論
2025年の大阪・関西万博では、このナトリウムイオン電池を搭載した自販機が新たな価値を創出し、来場者に未来社会への挑戦を提示します。持続可能な未来を見据えたこの画期的な取り組みが、一人でも多くの人々に影響を与えることを期待しています。自販機の設置は、ただの製品提供を超えた社会的な実験場となり、来場者に持続可能性の重要性を体感させる機会となるでしょう。