宇宙での細胞培養実験
2024-08-01 11:12:09

宇宙での細胞培養実験自動化を目指す共同研究が始動

宇宙での細胞培養実験自動化を目指す共同研究の開始



東京都千代田区に拠点を持つ株式会社DigitalBlastは、国立研究開発法人 産業技術総合研究所や金沢大学、東京電機大学、さらに株式会社Labokoと共同で、宇宙での細胞培養実験の自動化に向けた新たな研究をスタートしました。このプロジェクトは、遠隔自動細胞培養技術を活用し、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」への装置設置を目指します。

研究の背景



近年の有人宇宙探査の進展や宇宙ビジネスの成長により、地球低軌道での経済活動が活発化しています。NASAのアルテミス計画を含む新たな宇宙活動が進む中で、特に宇宙における生体への影響の理解が重要です。宇宙では微小重力・真空状態、高放射線が存在するため、人体への影響や宇宙放射線の危険性をデータとして収集し、防護策の構築が求められています。そのため、生体を用いた実験が難しい現在、代替方法の確立が急務です。

生体を模した「臓器チップ」技術が進化する中、DigitalBlastはJEMへの細胞培養装置の設置を決定。金沢大学の木村教授、東京電機大学の茂木教授、産総研の髙田グループ長、Labokoの小此木氏との共同研究が開始され、2027年の実証実験開始を目指します。

研究装置の概要と役割



今回の共同研究では、宇宙環境における生体への放射線影響を評価するため、「Organ-on-a-chip(臓器チップ)」を活用する実験装置の開発が進められます。この装置は、遠隔操作や自動化の機能を備えており、地上での作業内容を事前にプログラミングし、宇宙での実験を可能にするための工夫が施されています。

各パートナーはそれぞれ専門技術を活かし、茂木教授は細胞培養の流体デバイスの開発を担当、小此木氏は流体操作技術および成形技術を形成、木村教授はデバイスの評価を担当します。髙田グループ長はデバイス内部の流体の解析を行い、DigitalBlastはJEMでの使用を想定した装置の開発に取り組みます。

地上産業への応用



本プロジェクトは宇宙における実験プラットホームを目指しますが、その技術は地上でも応用可能です。現在、多くの創薬や生化学研究が人力による反復作業が多く、その省力化には自動化装置の導入が求められています。もし宇宙で運用可能な装置が開発されれば、低コストでシンプルなモデルを導入できる可能性も広がり、地上の研究業務の効率化に繋がります。

さらに、遠隔操作や自動化技術の進展は医療供給体制の充実にも寄与することが期待され、多角的な応用が考えられます。

株式会社DigitalBlastについて



株式会社DigitalBlastは、宇宙環境を活用した研究開発や製造プラットフォーム事業を展開しており、特に宇宙における新たな技術の実現を目指しています。将来的には他の惑星に人類が住むためのテラフォーミング事業の開発も促進しており、宇宙産業の変革に向けて挑戦を続けています。これまでの活動実績を通じ、新たな価値を宇宙にもたらすことを使命としています。


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会社情報

会社名
株式会社DigitalBlast
住所
東京都千代田区神田神保町1-1051-105 神保町三井ビルディング19階
電話番号

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