大阪・泉大津市の授乳室支援策
大阪府泉大津市は、子育て中の親子が外出先でも安心して過ごせる環境を整えるために、授乳やおむつ替えができる「赤ちゃんの駅」の整備を行っています。この取り組みは、特に授乳室の利用に対する母親のためらいを解消し、より多くの親子が快適に外出できるようにすることを目的としています。
「赤ちゃんの駅」の設置
市では令和7年6月から新たに赤ちゃんの駅に登録された「シーパスパーク」を皮切りに、登録施設に『搾乳マーク』を掲示する活動を始めました。このマークは、搾乳を必要とする母親がひとりでも安心して授乳室にアクセスできるようにするためのものです。実際に、授乳室の利用には周囲の視線が気になるとの声もあり、多くの母親がこのマークの導入に期待を寄せています。
実際、泉大津市内には38カ所の「赤ちゃんの駅」が設けられており、公共施設から民間の商業施設まで多様な場所が登録されています。これにより、親子はどこでも気軽に授乳やおむつ替えを行えるようになります。
搾乳マークの導入背景
搾乳マークの表示が推進されている背景には、多様な理由で搾乳が必要な母親がいることがあります。例えば、赤ちゃんが入院している場合や、産後すぐに職場復帰した場合など、多くの母親が授乳以外の理由で搾乳を行う必要があります。このような状況では、母親がひとりで授乳室に入ることに対し、周囲の目を気にして利用をためらうことが少なくありません。結果として、彼女たちは車の中やトイレで搾乳を行わざるを得ない状況に置かれています。
市はこのような現状を受けて、搾乳に対する理解を深めるとともに、全ての母親が外出しやすい環境づくりを進めるため、搾乳マークの導入を決定しました。これにより、授乳室が母親にとって対話的かつ開放的な場所になることが期待されています。
今後の展望
泉大津市では、今後もより多くの施設が「赤ちゃんの駅」に登録されるよう、引き続き施設の募集を行うと共に、搾乳マークの表示を積極的に推進していく予定です。授乳室を利用する母親にとって安心感を与え、外出時のストレスを軽減する取り組みは、地域全体で支え合う社会を育む一助となることでしょう。子育て中の親子が楽しく安心して外出できるよう、泉大津市はこれからも努力を続けます。