2024年の幕開けを飾る特別な番組が、NHK Eテレに登場します。新年早々、盲ろう者に関する内容が続々と放映され、視聴者に新たな知見を提供します。
まず、1月3日(水)14:00から放映される映画『桜色の風が咲く』に注目が集まっています。この作品は、認定NPO法人東京盲ろう者友の会の顧問として知られる盲ろう者の福島智さんをモデルにしており、彼の幼少期から青年期にかけての困難な日々が母の視点を通して描かれています。福島さんは9歳で失明し、その後聴力も失いましたが、全盲ろう者として東京大学に合格するまでの道のりは、多くの人々に感動を与えることでしょう。
映画では、福島さんと彼の母・令子さんの絆が丁寧に描かれており、観る者に深い感情を呼び起こします。詳細については
こちらの映画サイトをご覧ください。
続いて、1月8日(月)20:00からはハートネットTV「フクチッチ盲ろう」が放送されます。ここでは、東京盲ろう者友の会の理事長である藤鹿一之さんをはじめ、盲ろう者が多数出演し、盲ろう者の生活やコミュニケーション手法について学ぶ機会を提供します。この番組では、盲ろう者が使う「指点字」や「触手話」といった独自のコミュニケーション方法の紹介も行い、日常生活の様子を垣間見ることができます。例えば、喫茶店でのコーヒータイムやスポーツ観戦、さらにはボードゲームを楽しむ姿など、彼らの生活の一端に触れることができるのです。また、日本の盲ろう教育の歴史についても掘り下げられる予定です。
そして、1月15日(月)にはさらに後編が放送予定。この一連の番組は、盲ろう者についての理解を深める良い機会となるでしょう。視聴者は、彼らの生活についての新たな視点を得ることができるかもしれません。詳細は
こちらの番組サイトをご確認ください。
盲ろう者とは、視覚と聴覚の両方に障害を抱えている人たちのことを指します。日本国内には、少なくとも14,000人の盲ろう者が存在していますが、多くの方々が社会的な支援を受けられず困難な状況にあるのが実情です。彼らが社会に参加し、自立して生活するためには、福祉制度を利用することが極めて重要であるとされています。この制度は、盲ろう者向けの通訳や介助員を派遣するもので、より良い生活をサポートする役割を果たしています。
また、認定NPO法人東京盲ろう者友の会は、盲ろう者の自立と社会参加を推進するために設立され、支援を行っています。この法人は、福島智さんの大学進学を支援することから始まり、現在では東京都盲ろう者支援センターや事業所「かけはし」を運営し、様々なサービスを提供しています。 たとえば、盲ろう者向けの通訳や介助者の派遣、相談支援、個別訓練などが行われています。
そのため、これらの番組は、盲ろう者に対する理解を深め、彼らの声を広く伝える貴重な機会となります。新年のスタートを、ぜひこの特別な視聴体験で満たしてみてはいかがでしょうか。