近年、環境問題への意識が高まり、持続可能な素材へのニーズが増えてきています。そんな中、エンバリオジャパンが新たに「Arnitel® Eco(アーニテルエコ)」という素材を日本市場に投入することを発表しました。この素材は、植物油を最大50%含むという特長を持っています。
「アーニテルエコ」は、熱可塑性コポリエステル(TPE)として知られる素材で、ポリエステル樹脂と比較すると最大約40%のCO2排出量を削減できる可能性があります。この素晴らしい性能は、環境への影響を軽減するだけでなく、高機能性を兼ね備えた選択肢を提供します。特に、自動車の内装部品やスポーツ用品、食品温度に耐える包装材料としての用途が期待されています。
具体的には、エンバリオジャパンの吉川元晴氏が述べたように、「アーニテルエコ」は環境に優しいだけでなく、高い性能を求められる様々な分野でも活用が可能です。彼はこの新素材の導入に対して非常に高い期待を寄せており、日本の産業界における革新を促進し、持続可能な社会の実現に貢献できると信じています。
また、アーニテルエコは極端な環境でも一貫した性能を発揮できる点が魅力です。融点が最大200°Cという特徴があり、厳しい条件下でも使用することができます。これにより、通常の加硫工程を経ずに生産することができるため、コスト面でもの大きなメリットがあるのです。
現在、アーニテルエコはすでに多くの国々でスマートフォンアクセサリや電子機器、食器などに使われていますが、日本でも同様の展開を期待しています。
製品ラインナップは以下の通りです。
- - Arnitel® ECO L400:再生可能資源含有率最大50%、食品接触対応の押出グレード。
- - Arnitel® ECO L460:再生可能資源含有率40%、射出成形向けで食品にも対応。
- - Arnitel® ECO L550:再生可能資源含有率34%、食品接触対応の射出成形素材。
- - Arnitel® ECO M700、さらにArnitel® ECO L700も他の用途として展開が計画されています。
この様に、エンバリオジャパンは持続可能な素材の導入を通じて、日本の産業界に新たな風を吹き込もうとしています。持続可能な社会への道を切り開く「Arnitel® Eco」が、どれだけ多くの企業に受け入れられ、どんな製品に活かされるのか、今後の展開が楽しみです。