TIS株式会社がHAKKI AFRICAに初のインパクト投資を実施

TIS株式会社がHAKKI AFRICAに出資

TISインテックグループの一員であるTIS株式会社が、2025年3月14日に株式会社HAKKI AFRICAに対して初のインパクト投資を行ったことを発表しました。HAKKI AFRICAは、小規模事業者向けのマイクロファイナンス事業を展開しており、主にアフリカ・ケニアを拠点に活動しています。この投資は、TISのコーポレート・ベンチャー・キャピタル（CVC）事業の一環として、ソーシャルインパクトの創出を目指したものです。

社会課題へのアプローチ

TISは、金融包摂、都市集中・地方衰退、低・脱炭素化、健康問題という４つの社会課題を重視しており、これらの課題解決を目指す取り組みを強化しています。今後は、ITだけにとどまらない多様なサービスを展開し、社会的責任を果たすことも視野に入れています。特にHAKKI AFRICAとの提携を通じて、金融包摂の実現を目指す姿勢を明確にしています。

HAKKI AFRICAの取り組み

株式会社HAKKI AFRICAは、独自のアルゴリズムを使用したクレジットスコアリングシステムを導入しています。このシステムにより、与信審査を機械的に行うことで、リスクを抑えながらも信頼性の高いファイナンス商品を提供しています。特に、信用情報が不足している一部の層にも対応できることで、金融サービスへのアクセスを広げています。

課題背景

新興国には信用証明が難しい人々が多く存在し、金融サービスへのアクセスが限られている現状があります。政府機関や銀行からの融資が受けられないため、個人事業主が事業を成長させられない危険性があります。HAKKI AFRICAは、アフリカ最大のモバイル決済プラットフォーム「M-PESA」を活用し、電子マネーの利用データ解析を通じて新たな信用スコアリングシステムを構築しています。これにより、従来の金融機関が未対応だった層への融資が可能となり、経済の活性化が期待されています。

今後の展開

TISとHAKKI AFRICAは、今後の取り組みを通じてより深い関係を築いていく予定です。特にTISが注目する「暗号資産」の利用については、キャッシュレスの進展に伴い、新たな狙いを考慮しています。金融サービスのシステム面でも、HAKKI AFRICAとの連携を強化し、地域全体が利益を享受できる仕組みの構築についても検討を進めます。これらの取り組みにより、両社は共に成長し、金融分野におけるイノベーションを追求していきます。