水なしで使える歯磨きシートが登場、災害時の口腔ケアをサポート

3月11日は、防災意識を高める日です。この日を機に、災害時に水を使わずに口腔ケアが行える画期的な商品、歯磨きシートの一般販売がスタートしました。特に近年、自然災害が頻発する中で、避難所生活を強いられる時間が増加しています。この状況での口腔ケアが健康に与える影響について、特に高齢者にとってのリスクが問題視されています。

医療現場では、災害時に十分な水が確保できない状況下で口腔ケアが行えないことが、誤えん性肺炎という肺炎のリスクを高める要因とされています。口腔内の細菌が唾液や食物と共に吸引されることで発症するこの肺炎は、無視できない健康被害を引き起こす可能性があります。このため、口腔ケアを怠ることなく、適切に行うことが喫緊の課題です。

新たに発売された「水のいらない歯みがきシート」は、指にはめて簡単に歯を磨くことができ、うがいも不要。これにより、災害時の口腔ケアが手軽に行えるのです。さらに、このシートは水分を含まないドライタイプで、永久保存が可能です。FDAの認可も取得しており、安全性も確保されています。ペットにも使用できるため、家庭内での幅広い利用が期待されます。

大分県内の大分市、竹田市、由布市では、すでに防災備蓄品として採用されています。最近では、個人のお客様も購入可能になり、より多くの人々にこの商品が利用される機会が広がりました。商品は1箱100枚入りで、価格は2,970円（税込）です。また、1000箱以上の注文を行えば、オリジナルデザインのパッケージに変更できるサービスも提供されています。

この取り組みとともに、口腔ケアの重要性を広めるための活動も行っています。神奈川県横浜市鶴見区のデイケアセンターで開催されたセミナーでは、災害時の口腔ケアの知識を共有し、参加者に健康被害を防ぐための意識を高める取り組みが行われました。

セミナーでは、口腔内ケアの重要性や簡単にできる口腔ケアの方法、防災時の口腔ケアの実践例などが紹介され、参加者からは好評を博しました。これを機に、より多くの人々が口腔ケアの大切さを理解し、災害に備えることへの関心が高まっていくことが期待されます。

私たちの健康を守るためには、日常的な口腔ケアが欠かせません。特に災害時には、このような便利で役立つアイテムが無くてはならない存在となります。今後も「水のいらない歯みがきシート」を通じて、より良い口腔ケアの普及に努めていきたいと考えています。

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