ベイシアと富士通、冷蔵・冷凍設備の温度管理を自動化で効率化へ
株式会社ベイシアと富士通株式会社が共同で展開する新たな取り組みは、冷蔵・冷凍設備の温度管理を自動化し、作業効率の向上を図るものです。特に食品関連事業者にとっては、温度管理は非常に重要な要素であり、国際的な基準であるHACCPに対応する上でも欠かせないものとされています。これまでは店舗従業員が手動で温度を点検・記録していましたが、今後は富士通のIoT可視化ソリューションにより、これらの作業が大幅に効率化されます。
自動化システムの導入
この自動化システムは、富士通の提供する「Advanced Operation & Management」に基づいています。本システムは、店舗内に設置した様々なIoTセンサーからリアルタイムで温度情報を取得し、データを可視化します。これにより、店舗従業員は手作業による点検・記録を省略でき、作業負荷が軽減されるのです。特に、ベイシアでは、1店舗あたり平均150台の冷蔵・冷凍設備を管理する必要があり、従業員の作業負担が大きな課題として浮上していました。
HACCP対応の強化
また、この取り組みはHACCP対応を強化するための重要な対策でもあります。冷蔵・冷凍設備の温度が閾値を超えた場合には、アラートが通知され、迅速な初動対応が可能になります。これにより、商品鮮度の管理が向上し、食品ロスの削減にも貢献することができます。
実証実験の実施
ベイシアは、まず群馬県高崎市にある「ベイシア Foods Park 高崎倉賀野店」で実機検証を行いました。ここでの実験により、温度情報の収集と従業員業務の効率化が確認されたため、全店舗への展開が決定されました。富士通のIoTセンサーは、既存の冷蔵・冷凍設備に取り付け可能で、特別なハードウェアを必要としません。これにより、迅速な導入が実現します。
今後の展望
ベイシアは今後、全138店舗に約19,000台のIoTセンサーを導入予定です。これにより、HACCP準拠の業務の効率化が進み、商品の鮮度維持がさらに強化されることが期待されています。また、本部と各店舗が同じ情報をリアルタイムで把握できるダッシュボードも導入され、店舗運営全体の最適化が図られます。
まとめ
このように、ベイシアと富士通が提携して進める温度管理の自動化は、食品業界の持続可能な運営に向けた重要なステップと言えるでしょう。今後もデータとAIを駆使した店舗のデジタル化が進む中、労働生産性の向上や食品ロス削減に寄与することが期待されています。
富士通もこの経験を活かし、他の店舗向けに同様のソリューションの提供を進めていくとのことです。今回の取り組みは、小売業界におけるIoTの活用の一例として、他の企業にも大きな影響を与える可能性があります。