日本品質保証機構がサイバーセキュリティに関するCB証明書を開始
一般財団法人日本品質保証機構は、2025年4月からIECEE CB制度のサイバーセキュリティ分野において、国内で初めてCB証明書の発行業務を開始しました。今回の取り組みは、デジタル化とネットワーク化が進む昨今、企業にとって喫緊の課題である情報漏洩リスクに対応するものです。
サイバーセキュリティの重要性
企業において、機密情報や顧客情報を守ることの重要性は増す一方です。特に、デジタル技術が進化する中で、サイバー攻撃の手法も巧妙化しています。したがって、企業が自社の製品やサービスに対するセキュリティ対策を講じる必要性は高まります。
その中で、JQAが提供するCB証明書は、企業が実施したセキュリティ対策が国際基準に照らして適合していることを証明する重要な証明書です。具体的には、セキュリティ・バイ・デザインを実践していることを国際的に証明する証拠となるのです。
日本語での適合性評価サービス
特に注目すべきは、当機構が提供する『日本語による適合性評価サービス』です。多くの企業にとって、情報セキュリティに関する文書や手続きは外国語で行うことが多く、その理解に時間がかかる場合があります。しかし、JQAは日本語でのサポートを通じて、企業の負担を軽減し、迅速に対応します。これにより、言語による障壁を排除し、よりスムーズに評価プロセスを進めることができます。
どのような規格に対応しているか?
JQAが新たに発行するCB証明書は、次のような規格に基づいています。
- - IEC 62443-2-4:2023: 産業用オートメーションおよび制御システムの内のサービスプロバイダに求められるセキュリティプログラム要求事項。
- - IEC 62443-3-3:2013: ネットワーク及びシステムについてのセキュリティ要求事項。
- - IEC 62443-4-1:2018: 安全な製品開発ライフサイクルに関する要求事項。
- - IEC 62443-4-2:2019: IACSコンポーネントの技術的セキュリティ要求事項。
- - ETSI-EN-303-645:2020: IoT機器に関するサイバーセキュリティ標準。
これらの規格に対応することで、様々な業界のニーズに応えることが可能になります。
追加サービスの提供
また、JQAでは、欧州のサイバーセキュリティ法案に基づくEU型式検査証明書の取得支援や、セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度に基づく評価サービスも提供しています。これにより、顧客が必要な証明をスムーズに取得できるようサポートしています。
結論
サイバーセキュリティがこれまで以上に重要視される時代において、JQAの新たなCB証明書発行業務は、企業の安心・安全なデジタル化を推進するための大きな一歩となるでしょう。情報セキュリティへの本格的な取り組みを考える企業は、この新サービスを活用し、競争力を高めるチャンスを活かしましょう。