クラウドストライクとHPE提携
2024-06-27 01:09:35
クラウドストライクとヒューレット・パッカード エンタープライズが提携し、AIイノベーションのセキュリティ確保へ
クラウドストライクは、ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)との戦略的提携を発表しました。この提携は、NVIDIAが推進する大規模言語モデル(LLM)などのエンドツーエンドのAIイノベーションの保護を目的としています。
両社は、CrowdStrike Falcon®サイバーセキュリティプラットフォームとHPEのGreenLake cloudおよびOpsRamp AIOpsを統合することで、組織がIT運用とサイバーセキュリティを単一の統合プロセスにスムーズに一元化し、AIイノベーションを安全に推進できる環境を提供します。
Falconプラットフォームが提供する充実したアセット情報とAIを活用したOpsRampのオブザーバビリティ(可観測性)機能により、サービスマップ型の統合ビューでさまざまなインフラストラクチャとアプリケーションの攻撃対象領域のセキュリティを網羅することが可能になります。これにより、企業は高速なAIパイプラインに潜むセキュリティ上の不備を素早く発見し、対策を講じることで、AIイノベーションのレジリエンスと完全性を強化できます。
OpsRampはフルスタックオブザーバビリティ機能を備え、アプリケーションとインフラストラクチャのオペレーションを統合ビューで監視できます。また、NVIDIAのアクセラレーテッドコンピューティングとAIワークロードを、単一の統合コンソールから包括的に運用し、自動化できます。OpsRampの運用コパイロットは生成AIを活用した対話型アシスタントを備え、運用チームの業務効率を劇的に高めるとともに、問題の素早い検知と修復につながります。
さらにHPE GreenLake cloudとの統合により、NVIDIA AI Computing by HPEによって高速化するAIワークロードとLLMをCrowdStrikeで保護できるようになります。NVIDIA AI Computing by HPEは、NVIDIAとHPEが共同開発したAIソリューション群です。企業のエッジ、データセンター、クラウドなどへの生成AIの導入に向けて、両社は市場開拓面にも共同で取り組んでいます。
HPEハイブリッドクラウド事業部門のエグゼクティブバイスプレジデント(EVP)兼ゼネラルマネージャー(GM)であり、HPEの最高技術責任者(CTO)も務めるフィデルマ・ルッソ(Fidelma Russo)氏は、「AIアプリケーションとAIアプリケーションがアクセスするデータのセキュリティ確保は非常に重要です。クラウドストライクとの戦略的提携と、当社のOpsRampのオブザーバビリティ機能により、HPE Private Cloud AI上で運用されるお客様のAIアプリケーションを守る完全なエンドポイントセキュリティを実現します」と述べています。
クラウドストライクのCEO兼創業者であるジョージ・カーツ(George Kurtz)は、「セキュリティは技術革新と同時に進化する必要があります。生成AIは確実にビジネスを変革します。最高のAIには、AIを活用した最高のセキュリティが必要です。このたびのHPEとの提携により、HPEの優れたエンタープライズコンピューティングと業界ナンバーワンを誇る当社のセキュリティプラットフォームの機能を合わせ、安全なエンドツーエンドAIおよびMLの導入を推進してまいります」と述べています。
クラウドストライクとヒューレット・パッカード エンタープライズの提携は、AIイノベーションのセキュリティ確保という重要な課題に対する画期的な取り組みです。両社はそれぞれの強みを活かし、AI技術を活用したビジネスの安全性を高めるための包括的なソリューションを提供します。
クラウドストライクのセキュリティプラットフォームは、AIを活用した脅威検知と防御機能で高い評価を得ています。一方、HPEは、エンタープライズコンピューティング分野で豊富な実績を持つ企業です。両社の技術を統合することで、AI技術がもたらす潜在的なセキュリティリスクを最小限に抑えながら、AIイノベーションを促進することが期待されます。
この提携は、AI技術の進化に伴い、セキュリティ対策も高度化していく必要があるという現状を反映しています。AI技術は、ビジネスの変革に不可欠なツールとなる一方で、サイバー攻撃の標的にもなりやすいため、セキュリティ対策は非常に重要です。クラウドストライクとHPEの提携は、AI技術を活用したビジネスのセキュリティ対策の新たなスタンダードとなる可能性を秘めています。
今後、AI技術の進化がさらに加速していく中で、クラウドストライクとHPEの提携がどのような成果を生み出すのか注目されます。