順天堂大学とシスメックス株式会社の共同研究
順天堂大学とシスメックス株式会社は、PRP治療に関する共同研究契約を締結しました。この研究は、広く行われている再生医療の一形態であるPRP治療について、個々の患者における治療効果の差を解き明かすことを目的としています。
PRP治療とは?
PRP(Platelet Rich Plasma)治療は、患者自身の血液から得られる成分を使用して、傷の治癒や再生を促進する治療法です。歯科や整形外科など、さまざまな領域で使用されています。しかし、同じ治療法を受けても、患者によってその効果には大きなばらつきがあります。これを解決するために、何が影響を及ぼしているのかを明らかにする必要があります。
研究の目的
本研究では、PRP治療を受ける患者から得られる自己由来のPRPを使用し、その中に含まれるサイトカインや成長因子を測定します。そして、これらの成分が治療効果にどのように関連しているのかを探求します。具体的には、治療効果が高いレスポンダーと、効果がほとんど見られないノンレスポンダーの因子を特定することが目標です。
共同研究の構成
本研究は、整形外科領域の被験者募集を順天堂大学が担当し、シスメックスがサイトカインや成長因子の測定を行います。また、研究全体の運営事務局はGaudi ClinicaIが担当します。これにより、各分野の専門性を活かし、効率的な研究運営が期待されます。
研究の重要性
再生医療等安全性確保法に基づいて実施される本研究は、PRP治療の有効性に関する新たな知見を得ることができる重要なステップと位置づけられています。この知見をもとに、未来の再生医療において、より効果的で安全な治療が提供できるようになります。
患者への影響
レスポンダーとノンレスポンダーを特定することができれば、患者一人ひとりに対して、より適切な治療選択が可能となります。これにより、再生医療を必要とする患者の治療効果が向上し、医療に対する安心感を提供できるでしょう。
結論
この研究は、PRP治療のさらなる発展に寄与するものであり、シスメックスが提供するアカデミア発の再生医療技術を実臨床で社会に実装するための重要な一歩となります。安全で、安価な再生医療技術の実現に向けて、この研究の成果が期待されます。
Press Releaseのダウンロードはこちらから