奨学金返済支援
2019-11-27 10:30:21
企業が奨学金の返済を支援する新しい求人プラットフォーム「Crono Job」
新しい形の求人プラットフォーム「Crono Job」
株式会社Crono(クロノ)が、企業が奨学金の返済をサポートする日本初の求人プラットフォーム「Crono Job(クロノジョブ)」を発表しました。この新サービスは、将来を担う若者たちが奨学金の負担から解放され、キャリアを選びやすくするための取り組みです。
問題の背景
近年、大学生の就職内定率は85.1%と高い水準ですが、厚生労働省の調査によると、入社後3年以内に転職をする人は約3割を超えています。このような早期離職は企業にとって大きな採用コストを生む要因であり、短期間での退職が増えることで、企業の負担は増し続けています。また、学生たちの多くは奨学金の返済に悩んでおり、その返済苦は自己破産をも引き起こす事態へとつながっています。
大学生の約半数が貸与型奨学金を受給しており、その返済者は全国で約410万人にも上ります。このように奨学金の返済負担が、学生のキャリア選択を狭め、時には留学を諦める要因にもなっています。これは、日本の教育支出における家庭の負担比例が海外と比べて高く、その影響が若者たちの未来にどのように響いているかを示しています。
Crono Jobの仕組み
この「Crono Job」では、所属する企業に入社後、求職者は自分が抱える奨学金の一部を企業から援助してもらうことができます。登録対象は、多様な背景を持つ学生や社会人です。求職者は、採用された企業により奨学金返済の条件が変わりますが、企業が一時金を支援し、その後は勤続年数や評価によって段階的に返済される仕組みです。
この取り組みにより、企業側も長期的な雇用を促進できるほか、求職者は自身のキャリア選択を柔軟に行えるようになり、奨学金返済の重圧を軽減することが期待されます。
企業参画と未来への展望
すでにこのサービスに賛同する10社以上の企業が参加を表明しており、今後はさらに100社の参画を目指します。また、登録した求職者も1,000人を超えることを目標にしています。企業は、人材採用にかかる経費の一部を奨学金返済に充てることで、高パフォーマンスな人材の確保が見込まれ、効果的なCSR活動にも繋がります。
代表取締役 高 瀛龍の思い
Cronoの代表取締役である高 瀛龍氏は、留学を目指すも800万円の奨学金返済が重荷となり断念した経験を抱えており、その問題意識からこのプロジェクトを立ち上げました。教育の機会が平等であるべきと信じ、自身の経験を通じて奨学金による経済的な障壁を解消へと繋がる社会を目指しています。
結論
「Crono Job」は、企業と求職者の新しい関係構築を目的としており、ただの求人情報提供に終わらない斬新な取り組みです。今後もこの活動を通じて、より多くの若者たちが自分のやりたいことに挑戦し、キャリアの選択肢を広げられる未来を共に築いていきたいと考えています。このプラットフォームが、教育と就職の新たな道筋を示すことを期待しましょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社Crono
- 住所
- 東京都千代田区霞が関一丁目4番1号日土地ビル2F
- 電話番号
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