中小企業、収益悪化
2024-06-28 17:50:38

コスト上昇と円安が経営を直撃!中小企業の7割が収益悪化 - 大阪信用金庫調査

コスト上昇と円安が経営を直撃!中小企業の7割が収益悪化 - 大阪信用金庫調査



大阪信用金庫が実施した第200回景気動向調査の特別調査「経営に大きな影響を及ぼす問題点について」によると、中小企業の経営環境は依然として厳しい状況にあることが明らかになった。

コスト上昇が収益を直撃



調査結果によると、1年前からコストが上昇した企業は75.3%に達し、そのうち仕入価格が30%以上上昇した企業は51.8%、エネルギー価格が30%以上上昇した企業は35.8%、人件費が30%以上上昇した企業は21.4%となっている。

コスト上昇の影響は収益にも深刻な影響を与えており、1年前と比較した利益が同程度以上を確保できた企業はわずか8.9%にとどまった。30%未満の企業は34.7%にのぼり、コスト上昇を価格に転嫁できていない企業が多いことがうかがえる。

人手不足と賃上げのジレンマ



長期化する人手不足は、企業にとって深刻な課題となっている。調査では、1年前に比べて人員が増加した企業は19.9%にとどまった。一方、賃上げを予定通り実施した企業は57.7%にのぼり、3月期の調査で賃上げを予定していた企業の多くが予定通り実施したと考えられる。

業種別に見ると、製造業、飲食業、運輸業で賃上げを実施している企業が多い。人材確保のため賃上げに踏み切る企業が増えている一方で、人手不足解消には依然として課題が多い。

円安が経営に追い打ちをかける



円安基調は、中小企業にとって大きな逆風となっている。調査では、円安が経営に悪影響を与えていると回答した企業は約6割に達し、影響がないと回答した企業は33.3%にとどまった。企業が望むドル相場は130円台が47.6%となっており、円安が輸入コスト増加などを通して経営を圧迫していることがわかる。

2024年問題が経営環境を悪化させる



2024年問題による影響はすでに出ており、6月時点では悪影響が出ている企業は46.3%に達した。特に製造業と卸売業では5割を超える企業に悪影響が出ている。

2024年問題の影響は、「配送料の値上げ」が71.8%、「配達物の到着遅延」が32.1%と、物流コストの上昇が顕著である。仕入価格の上昇に加え、配送コストの上昇が追い打ちをかけることで、収益確保がますます困難になっている。

今後の経営環境



今回の調査結果から、中小企業を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況にあることがわかる。コスト上昇、円安、人手不足、2024年問題など、多くの課題が山積しており、企業はこれらの課題克服に向けて積極的に対策を講じる必要がある。

まとめ



大阪信用金庫の調査結果から、中小企業はコスト上昇、円安、人手不足、2024年問題など、多くの課題に直面していることが明らかになった。これらの課題は、収益悪化につながる可能性が高く、企業は早急な対策が必要である。



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