未払賃金問題を解決するセミナーが開催されました
2024年7月23日、船井総研ロジ株式会社が運送会社の経営者や幹部を対象に「第3回未払賃金訴訟と乗務員の連鎖離職を回避する賃金制度構築セミナー」を実施しました。このセミナーは、物流業界が直面する賃金制度や人材流出の問題に焦点を当て、参加者に実践的な解決策を提供するものでした。
参加者のニーズと課題
運送業界に属する企業の多くは、賃金制度の見直しを進めていますが、複数の課題が存在していました。例えば、
- - 労働時間と給与の不均衡: 賃金制度が時間軸メインで構築されると、仕事の効率が低い乗務員ほど高い給与を得るリスクが生じます。
- - 固定残業の影響: 固定残業の導入により、業務が多様化する中で、誰がどれだけ働いても給与が同じという問題が顕在化。
- - 運賃交渉の不均一性: 荷主ごとの運賃交渉の結果に応じて歩合給に差が生じ、その影響で不利益な条件のもとで働く乗務員が離職しています。
参加者からは、「歩合給が低い仕事はしたくない」といった声も上がり、長時間労働の正当化や業務の平準化が進まない原因ともなっていました。また、時間外労働に関する規制の影響も大きく、売上や給与が減少する中で大量離職が問題視されています。
セミナーの内容
セミナーでは主に2つのテーマが取り扱われました。
1つ目は、「未払い賃金訴訟への対処と賃金体系の見直し」でした。このセッションでは、訴訟を未然に防ぐための賃金体系への変更方法が紹介され、参加者が抱えるリスクを最小化する方法が議論されました。
2つ目のテーマは、自社に適した乗務員の人事制度の構築方法です。具体的には、以下のような内容が議論されました。
- - 時間軸給、固定給+歩合給、完全歩合給など、どのような給与体制が最適か。
- - 長時間労働の是正や、乗務員が配車担当者の指示に従わない問題を人事制度でどう解決するか。
この中で、船井総研ロジ株式会社のシニアコンサルタント三村信明氏と玉川豪史氏から実践的なアドバイスが提供され、参加者たちは労働市場の動向や労働者との紛争を避けるための戦略を学びました。
会社紹介
船井総研ロジ株式会社は、物流業界の大手コンサルティングファームで、「社員が誇れる物流企業を創る」というビジョンを掲げています。業績向上のため、運賃交渉やドライバー採用、人事制度の構築支援を行っており、全国の中堅・中小物流企業を対象に密接にサポートしています。
船井総研ロジは、350社以上の経営者が参加する「ロジスティクスプロバイダー経営研究会」を運営するなど、業界リーダーとしての役割を果たしています。今回のセミナーを通じて、業界内での課題解決に向けての取り組みがさらに推進されることが期待されています。
詳しい情報や最新の動向は、船井総研ロジ株式会社の公式ウェブサイトやSNSで確認することができます。