早稲田大学と岐阜県の刃物メーカーが手がける猫用爪切り
開発の背景
早稲田大学ビジネススクールでは、マーケティングと市場創造をテーマにした授業が行われています。この授業では、受講生が実際の企業と連携し、課題解決に向けたプロジェクトを進める形式が取られています。今年度、受講生たちが行った需要調査で、猫の爪切りに苦労している飼い主が多いことが明らかになりました。このことを受けて、刃物の町として知られる岐阜県関市の老舗刃物メーカー「ニッケン刃物」と共同で猫用爪切りを開発することになりました。
製品の特徴
新たに開発された猫用爪切りは、猫の神経や血管を避けるために「丸穴刃」と呼ばれる設計を採用しています。この設計により、飼い主がより安心して爪切りを行えるよう作られています。また、岐阜県の職人たちが1本1本丁寧に刃付けを行い、その切れ味は抜群です。
さらに、実際に猫を飼っているブリーダーや飼い主の意見を反映させることで、持ち手のデザインも工夫されています。このように、リアルなニーズに基づく設計が施された製品は、ただの道具にとどまらず、飼い主と猫の双方にとって使いやすいものになっています。
学生たちの成果
このプロジェクトは、2022年6月から8月にかけて行われた授業内での取り組みから生まれました。授業では、ニッケン刃物株式会社から「世の中にないハサミの開発」というテーマが提供されました。複数のグループが競い合い、その中で猫と飼い主をターゲットにした猫の爪切りのプランを提案したチームが見事に優勝しました。授業終了後も、受講生たちとニッケン刃物の代表との共同開発が続けられ、今やMakuakeでの応援購入の段階に至っています。
実践的な学びの重要性
早稲田大学ビジネススクールの川上智子教授は、イノベーション人材の育成には実践を通じた学びが不可欠だと強調しています。特に企業に勤める学生が起業や事業化に挑戦することは、兼業志向が強まる中でも依然として高いハードルがあります。そのため、企業との協力を通じて学びを深め、実際に商品化まで関わることの意義は大きいとされています。このような取り組みが、地方の産業振興や新たな製品の誕生に寄与することが期待されています。
まとめ
この猫用爪切りは、単なる道具ではなく、飼い主と猫の絆をよりよいものにするためのアイテムです。研究と協力の成果が形になったこの製品は、猫の爪切りで困っている多くの方に喜ばれることでしょう。ぜひ、猫の健康と幸せを考えたこの爪切りをお試しください。
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