広島で語り継ぐ平和のメッセージを込めた舞台『夕凪の街桜の国』

広島の舞台で響く平和の声

2025年8月3日、広島県民文化センターで「夕凪の街桜の国」の舞台が上演されます。この舞台は、原爆投下から80年を迎える今だからこそ、私たちが忘れてはいけない歴史と平和の大切さを伝えることを目的としています。原作はこうの史代氏が手掛け、脚本と演出は森岡利行氏によって新たに脚色されたものです。

地域に根差した演劇の芽

このプロジェクトには二つの大きな目的があります。一つ目は、広島という地方都市に演劇文化を根付かせ、「夢を追える場所」を地元に提供すること。二つ目は、原爆の記憶を舞台芸術として未来に語り継ぐ意義を伝えることです。

株式会社ONE VOW FILMS JAPAN（ワンバウプロデュース）は、昨年から「母の桜が散った夜」や「幸せになるために」といった作品を成功させ、地域の文化振興に貢献してきました。今回はさらにその一歩を踏み出し、広島を象徴する舞台を目指します。

若手俳優たちの挑戦

この舞台は、原爆の記憶を生きた人々の姿を描き、今を生きる広島の若い役者たちがその命を受け継ぎます。しかし、地方における若手演者たちは、多くの環境や経済的制約に直面しています。地方都市では夢を追うことが難しく、多くは演技活動を趣味に留めがちです。

このような課題を解決するため、私たちのミッションは「本気で追える場所」を提供することです。原爆の記憶を物語として受け取れる演劇は、語り部の高齢化が進む中で、より一層求められています。