SMBCグループとSBIグループの業務提携
2023年10月、株式会社三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)とSBIホールディングス株式会社(SBIグループ)が新たな資産運用サービス「Olive」を共同で展開することが発表されました。この提携により、両グループは2025年度内に新しい資産運用サービスを市場に投入する予定です。
業務提携の背景
この提携は、2020年4月に結ばれた戦略的資本業務提携に基づいています。両グループは「個人のお客さまへ付加価値と利便性の高いサービス」を提供することを目指し、さまざまな商品を取り扱ってきました。特に、2021年には三井住友カードを使った投信積立サービスが人気を集め、今では月間積立額が850億円を超えるまで成長しています。
さらに、SMBCグループが始めた「Olive」では、570万人以上の顧客に対し、口座開設から決済、ネット証券取引までの一元管理を行っています。しかし、顧客からはデジタル取引の便利さと、必要に応じて金融機関に相談したいというニーズが高まっています。これに応じて、両グループはデジタルを基盤としつつ、顧客ニーズに合ったコンサルティングサービスを提供することにしました。
新共同サービスの内容
「Olive」では、新たに「Olive Infinite」という最高ランクのサービスを導入します。このサービスでは、Visaの最高ランク「Visa Infinite」を日本で初めて採用し、顧客に対して最高のキャッシュレス体験を提供します。持つ人の経済価値を最大11万円相当の継続特典により高め、その上でプレミアムサービスも数多く用意されています。
さらに、「Olive Infinite」では、SBI証券の高いネット証券機能に加え、SMBC日興証券や三井住友銀行のアドバイザーによる有人コンサルティングが組み合わさった「フレキシブルコンサルティング」が用意されます。これにより、顧客はアプリ上で専門家と直接やりとりしながら、自分に合った資産運用を行うことが可能になります。
資産運用サービスのアップグレード
「Olive Infinite」の登場に伴い、一般のお客様向けの資産運用サービスも強化され、AIチャットや有人コンサルティングによるサポートが整備されます。また、他行や他社との資産を一元管理できるマネーフォワードとの連携も行い、より便利な資産管理が可能となります。
今後の展望
2025年7月を目指して、関連当局の認可を前提とした準備会社の設立が予定されています。その後、2026年春には「Olive Infinite」のサービスが提供される見通しです。これにより、顧客は自らのライフスタイルに合った選択肢を幅広く享受できるようになります。
まとめ
SMBCグループとSBIグループの協力のもと、今後の金融業界におけるデジタル化の進展と、個々のニーズに応じたサービスの提供が期待されます。「Olive」の新たな資産運用サービスは、今まで以上に多くの顧客にとって魅力的な選択肢となることでしょう。両グループの今後の取り組みに注目です。