京都のナノ粒子量産
2022-06-21 10:30:03

京都のナノテク企業が超微細ナノ粒子の量産に成功

京都のナノテク企業が超微細ナノ粒子の量産に成功



京都のナノテクノロジー専門企業、株式会社JAPAN NANO研究所が、世界に先駆けて超微細ナノ粒子の製造技術を開発しました。この技術は、温度勾配を迅速に変化させる「プラズマ急速加熱冷却法」を活用し、平均粒径2nm以下、最小1nmのナノ粒子を安定的に生産することを可能にしました。2022年6月には、滋賀県の京石産業滋賀工場で量産設備が稼働を開始し、特に銀(Ag)のナノ粒子を使用した抗菌剤などの商品が製造される予定です。

ナノテクノロジーの革新


ナノテクノロジーとは、物質をナノサイズに制御する技術であり、これによりマクロサイズとは異なる特性を引き出すことができます。例えば、1nmというサイズは原子数個分の大きさに相当し、物質はこのサイズになると、通常では得られない機能性を持つことがあります。JAPAN NANO研究所は、この技術を応用し、さまざまな金属のナノ化と応用技術の開発を行っており、ナノ粒子の特性を最大限に引き出すための研究開発に注力しています。

世界初の製造技術


この企業は、長年の研究を経て、熊本大学との共同研究によって「プラズマ急速加熱冷却法」を考案しました。この技術は、高品質かつ大量にナノ素材を低価格で提供できるため、産業界でのイノベーションの起爆剤として注目されています。特に、このナノ粒子製造は抗菌剤や半導体材料、新エネルギー開発など、多岐にわたって利用されることが見込まれています。

異なる金属のナノ素材


これまでにJAPAN NANO研究所は、銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)など、さまざまな金属のナノ粒子化に成功しており、それぞれが異なる特性を持つことが確認されています。特に銀は抗菌・抗ウイルス性があることから、近年の新型コロナウイルスの影響で需要が高まっており、これを活かした商品が京石産業によって開発される予定です。

研究者の紹介とビジョン


所長の依田眞一氏は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)で多くの宇宙実験の研究を経て、現在はナノテクノロジー研究に従事しています。依田氏は、日本の古き良き伝統技術が息づく京都で、最先端のナノ研究を行うことに喜びを感じており、ナノテクノロジーが日本の新たな伝統技術になり得ると信じています。

会社について


京石産業株式会社は、1935年に設立され、多様な産業界への製品供給や工事を行う企業です。最近ではナノテクノロジーの研究開発にも力を入れており、新素材や新技術の開発に挑戦しています。今後、JAPAN NANO研究所がどのような新たな技術革新をもたらすのか、期待が高まります。

会社情報

会社名
京石産業株式会社
住所
京都府京都市下京区福本町405
電話番号
075-353-8899

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