大人のための文化・教養誌『サライ』が暴く上野の魅力
大人向けの文化誌『サライ』は、最新号で東京の文化的拠点「上野」を取り上げています。この地域はただの観光地ではなく、美と知の象徴であり、多くの「はじめて」が詰まった場所でもあります。
上野恩賜公園で叶う文化体験
上野恩賜公園には国立科学博物館や国立西洋美術館など、数多くの博物館や美術館が立ち並ぶ広大な文化空間が広がっています。特に東京国立博物館の風格ある本館は、1937年に完成した帝冠様式の建築で、一見の価値があります。
美術史家の山下裕二博士によると、博物館の魅力はそのコレクションだけに留まらず、建築の美しさや訪れる人々に与える文化的拡がりにもあるとのこと。上野は、歴史的な名建築が集結し、アートと文化が息づく場所なのです。
さらに、東京文化会館や国際子ども図書館など、近代の名建築も忘れてはいけません。これらの場所を巡ることは、現代の東京を紐解く旅そのものとなるでしょう。
上野の「はじめて」に出会う
日本初の公園、地下鉄、さらに私鉄やモノレールも全て上野発であることをご存じでしょうか?上野は日本の文化と交通の起点であり、アーティストの井上涼が案内する上野の「はじめて」を知ることで、東京の新たな一面を発見できるでしょう。
例えば、上野で初めて喫茶店が誕生し、その影響は今なお続いています。カツサンドや駅伝、さらにはエレベーターガールといった独特な文化も存在します。井上のガイドで巡ると、ただの観光以上の歴史的意義を感じることができるでしょう。
西欧文化が育んだ食の歴史
また、上野は洋食文化の先駆けでもあり、明治の初めに多くの洋食店がオープンしました。落語家の林家つる子と共に、その豊かな食文化を辿ってみませんか?
例えば、明治38年創業の『ぽん多本家』は絶品の洋食を提供しており、根津雙柿庵では、和の素材を活かしたそば懐石が楽しめます。さらに、開店52年を迎えるバー『EST!』もぜひ訪れたいスポットです。
甘美なるパフェの特集
特集の中では、パフェ革新にも触れています。美しい容姿と複雑な味わいが進化し続けるパフェについて、フィーチャーしています。資生堂パーラーのストロベリーパフェから、全国各地の名品パフェまで、その魅力の深層に迫ります。
このように、『サライ』最新号は、上野という地域を切り口に、日本の歴史や文化、食文化の豊かさを再発見できる内容となっています。大人の方々にこそ、ぜひ手に取ってほしい一冊です。