メドレーが新たに導入するAIアシスト機能とは
次世代医療プラットフォーム「MEDLEY AI CLOUD」を展開する株式会社メドレーは、クラウド診療支援システム「CLINICS」の新機能として「AIアシスト機能」を発表しました。この新機能は、医療現場における効率化を目指しており、特にカルテや医療文書の作成業務を迅速化することを目的としています。
医療現場の現状
現在、多くの医科診療所では、医療従事者の負担が増しています。特に、個人開業する医師は長時間労働が常態化しており、カルテ作成や診断書、紹介状などの様々な医療文書が多くの時間を阪つのが実情です。メドレーは、この状況に対抗すべく、AI技術を活用したソリューションを提供することで、医療従事者の負担を軽減し、患者の体験を向上させることを目指しています。
AIアシスト機能の詳細
CLINICSの「AIアシスト機能」では、まず「AI要約アシスト」と「AI文書アシスト」の二つの機能が導入されます。これらは診察中の内容を効率的にまとめ、医療文書の作成を支援します。
1. AI要約アシスト
この機能は、診察中に患者と医師の会話を録音し、それをリアルタイムで文字起こしし、自動で要約を行います。生成された要約は、任意のフォーマットでカルテに転記できるため、作業が大変スムーズに進みます。これにより、医師は患者との対話に集中できる環境が整います。
2. AI文書アシスト
こちらは、患者情報や過去の診療録などのデータに基づいて、自動的に医療文書を作成するお手伝いをします。この機能は、生活習慣病の療養計画書や医師の意見書など、様々な文書に幅広く対応する予定です。
モニター利用による効果
実際にCLINICSを導入した医療機関でのモニター利用の結果、AI要約アシストを使用した場合、診察からカルテ作成完了までの時間を約11.3%削減できたことが示されています。この結果は、多くの医療機関にとって、大きな効率化をもたらすものです。
医師からの評価
モニター利用を行った医師からは、カルテ作成の短縮が「1日あたり30分〜1時間程度」との声が寄せられています。また、発話をAIが正確に要約している点についても非常に高く評価されています。患者からも、「最新の技術を使っている」との好意的な反応があることが伝えられています。
今後の展開
今後、CLINICSはさらにAI機能の充実を図り、医療機関の経営支援や業務効率化をサポートする新たなプランの導入を計画しています。これにより、医療と患者の繋がりを強化し、医療現場におけるさらなる効率化を目指します。具体的には、予約や問診、受付業務までを一貫で支えるトータル支援プランなどが提供される予定です。
まとめ
メドレーが開発した「AIアシスト機能」は、医療現場の業務効率化に向けて大きな一歩です。医療従事者の負担を軽減すると同時に、患者により良い医療体験を提供する新たな助けとなることでしょう。今後、この技術がどのように発展していくのか、さらに注目です。