新任CCO・田頭真理子氏が目指すインクルーシブな未来の形
一般社団法人El Sistema Connectが新たに設けたCCO(Chief Community Officer)のポジションに、実績ある写真家の田頭真理子氏が就任しました。彼女は「ホワイトハンドコーラスNIPPON」の活動で知られ、子供たちの成長を支えるだけでなく、多様なバックグラウンドを持つ保護者や支援者の心にも影響を与えてきました。この新設された役職は、より包括的なコミュニティの形成を促進するために必要とされているといえます。
CCOの役割と目的
田頭氏が担うCCOという役割は、団体のメンバーはもちろん、保護者やスタッフ、サポーターといった“縁の下の力持ち”の存在を大切にし、その活動に光を当てることです。これまでの実績に基づき、団体と関わる全ての人々が共に機能し、支え合う環境を整えることを目指しています。
具体的には、次のような取り組みが進められています。まずは、子どもたち自身の手で考えた団体のビジョンやミッション、バリューを保護者や講師と再確認する意見交換の場を設けています。また、保護者らが積極的に参与できるようにするための部活動もスタートしました。こうした活動を通じて、保護者や子どもたちの意見を尊重し、彼らが提案したアイデアを団体内のプロジェクトとして実現する道筋を築いています。
田頭真理子が目指すコミュニティの未来
田頭氏は、自身の活動の中で感じる価値観や熱意を、CCOとしての役割を通じて多くの人々に届けたいと語っています。目指すは、意見交換が活発に行われる組織内のコミュニケーションの場をキープし、参加者が互いに尊重し合うことで、共に未来を創るチーム環境を整えることです。「私たちが知らなかった新たな発見が次々と出てくるのが楽しみ」と彼女は嬉しそうに述べます。
田頭氏の経歴とビジョン
田頭真理子氏は広島県尾道市出身の写真家です。彼女はこれまで、エルシステマや震災被災地の取材などを通じて、人々が困難に立ち向かう姿を見てきました。持ち前の感性と行動力を活かし、今後も人々が集い自然にコミュニケーションをする空間の創造を目指しています。地域の商店街のように、誰もが気軽に集まり、一緒に楽しむことのできる場所を「ホワイトハンドコーラスNIPPON」で実現できることを望んでいます。
CCO就任の背景
この新たな役職は、今の社会に必要なコミュニティづくりの象徴でもあります。特に、日本では子どもの自殺率が高い問題が存在します。田頭氏は、保護者や応援者たちとともに、温かなインクルーシブな未来を築くための架け橋になることが期待されており、彼女の感覚と思いやりの両面が重要な役割を担っています。
ホワイトハンドコーラスNIPPONについて
この団体は、ろう者、難聴者、全盲者、弱視者、車いす使用者などの多様なメンバーで構成されるインクルーシブな合唱団です。経済的な背景や障害の有無にかかわらず、誰もが無料で音楽教育を受けられる機会を提供しています。2019年に設立され、南米ベネズエラの音楽教育活動「エルシステマ」の理念に基づいています。
これからも、田頭真理子氏のリーダーシップにより、生き生きとしたコミュニティを目指すホワイトハンドコーラスNIPPONの活動に、注目が集まることでしょう。