通年性アレルギー性鼻炎の実態と患者の意識調査結果を公開

通年性アレルギー性鼻炎の実態と患者の意識調査結果



最近、株式会社サンゲツ、塩野義製薬、ダイキン工業、帝人の四社による通年性アレルギー性鼻炎患者に関する調査結果が発表されました。この調査は、千葉大学の岡本美孝教授が監修したもので、対象となったのは約35,000人。最終的に通年性アレルギー性鼻炎患者800名、季節性アレルギー性鼻炎患者800名の合計1,600名から得られたデータが分析されています。調査結果は、2017年10月に学術誌に掲載されました。

調査結果の概要


調査結果によると、10代の通年性アレルギー性鼻炎患者では、約6割が中等症以上の症状を抱えていることがわかりました。また、通年性患者の約66.5%が「できれば完全に治したい」と考えながらも、半数以上が「症状が重いと感じていない」と答えるという矛盾が見られています。

アレルギーについての認識


通年性患者の中で「アレルギーは持って生まれた体質」と考える人が56.8%に上る一方、「治療法によっては長期的に治癒可能」とする認識は25.9%と少数でした。これは、アレルギーに対する認識が、患者の生活やQOLにどのように影響を与えているかを示すものです。

予防策や治療の現状


通年性アレルギー性鼻炎患者の6割以上が病院での治療を受けていないという結果も明らかになりました。安全な空気環境を作るための対策として、空気清浄機や防ダニカバーの使用が推奨されていますが、実際に利用している患者はわずか19.4%、4.5%という数字に留まっています。

医師からの情報提供があった場合、治療への実施意向が高まることが示されており、舌下免疫療法の提案を受けた通年性患者の48.8%が実施を希望しています。これは、医師からの適切な情報提供が治療の促進に繋がることを暗示しています。

生活環境の改善


岡本教授は、「アレルギー性鼻炎の対処には生活環境の改善が不可欠である」と述べています。また、掃除や湿度管理がダニ対策に有効であることが強調されており、これらの施策を通じてアレルゲンへの曝露を減らすことが今後の課題です。

まとめ


今回の調査は、アレルギー性鼻炎を持つ患者の現状とその意識のギャップを浮き彫りにしたものです。ダニアレルギーに関する啓発活動や治療方法について、今後の展開に期待が寄せられています。健康で快適な生活を送るためには、正しい情報提供と患者の積極的な対処が必要不可欠です。

会社情報

会社名
塩野義製薬株式会社
住所
大阪府大阪市中央区道修町3丁目1番8号
電話番号

トピックス(ライフスタイル)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。