3Dプリンターがもたらした夢の製造革命と未来の展望
岐阜県各務原市に本社を置く株式会社エフ・アイ・ティは、製造現場へのオーダーメイドの生産設備を提供する企業です。2024年にはFormlabs社との販売代理店契約を締結し、3Dプリンターの導入支援を行っています。これにより、自動化や省力化を提案し、クライアントの生産性向上を図っています。
Formlabs製品の活用事例
今や世界中で知られるものづくりYouTuber「Exploring the Simulation」のKen Pillonel氏は、Formlabs製の粉末焼結(SLS)方式の3Dプリンター「Fuseエコシステム」を導入しました。彼は、自らの手でたった1人で1,000件以上のUSB Type-C変換機能付きヘッドホン充電ケースを製作したという驚きのストーリーを持っています。
Ken氏は、旧来のライトニングコネクタを持つユーザーが、最新のUSB Type-Cケーブルを利用できるようにという思いから、製品化を決意しました。「1個5,000円で販売する」という大胆な宣言をした結果、瞬く間に1,000件以上の注文が寄せられたのです。
量産の課題
しかし、量産に向けた道のりは平坦ではありませんでした。射出成形での量産には、金型費用が1個につき約225万円もかかるため、これが大きな障壁となっていました。Ken氏は「豊富なパーツを準備するには、3Dプリンティングが唯一の選択肢だ」と考え、どの3Dプリンターを導入するかの検討を始めました。
彼は従来の積層フィラメント方式では表面品質が劣ることや微細表現の限界から、製品化への道が閉ざされてしまったと判断。そこで、量産部品製造に最適とされる粉末焼結方式、そして作業工程を最大限に効率化したFormlabs社の「Fuseエコシステム」を選択することにしました。
夢のワンマンファクトリー実現
この「Fuseエコシステム」は、他社製品で問題とされていた粉末の飛散問題を大幅に改善した設計が魅力です。場所を選ばず使えるため、Ken氏は自宅の一室にプリンターを設置することができました。
オンデマンド製造の挑戦
完成した充電器ケースは、機種に応じた形状が異なるため、それぞれのニーズに応じたオンデマンド製造が実現します。追加のテクスチャ加工も可能なディスプレイスメントマップ機能を利用すれば、ユーザーの好みに合わせたカスタマイズもできます。これにより、製品の幅が大きく広がります。
Ken氏の物語の結末
最終的に、Ken氏は無事に製品を顧客へと届けることができたのでしょうか。この挑戦の詳細は、Formlabs社のウェビナーで視聴可能ですので、ぜひご覧ください。自身の夢を実現するために挑戦を続けるKen氏の姿勢は、多くのクリエイターやエンジニアにとって刺激となることでしょう。
株式会社エフ・アイ・ティの取り組み
株式会社エフ・アイ・ティは、Formlabs製品の販売や技術サポートを展開するだけでなく、自社製品の開発・設計・量産も行っています。2001年の創業以来、優れた技術を創造することをミッションに掲げて、設計から制御まで一貫したサポートを提供しています。
また、FA機器の買取・販売事業も展開しており、国内最大級の商品点数を誇るECサイト「FA機器ドットコム」では、市場では手に入らない生産終了品なども扱っています。
最後に、3Dプリンター導入支援に関する相談も受け付けており、製造の未来を切り拓くサポートを行っています。