2026年版調査:大企業のコンプライアンス教育の現状
株式会社イー・コミュニケーションズが2026年1月に実施した、大企業(従業員数1,000名以上)のコンプライアンス教育に関する実態調査の結果が発表されました。この調査では、108名の経営者や役員を対象に、教育の実施率やその内容、課題を確認しました。
コンパイアンス教育の実施状況
調査によると、2026年のコンプライアンス教育の実施率は89.8%と、2024年の88.9%からわずかに向上していることがわかりました。教育の頻度に関しては、37.2%が「年2〜3回」実施していると回答し、「1回」と答えた企業も28.9%に達しました。
しかし実施時間は厳しさを増しており、従業員1人あたりの年間教育時間が「3時間未満」の企業が49.5%を占めています。この短時間の教育が果たして、実際のコンプライアンスの理解と遵守を促進するのか疑問が残る状況です。
また、教育費用を把握している企業は34.0%に過ぎず、そのうち「5,000円以上」という回答が72.7%を占めています。このことは、財務的な健全性と教育への重視度を示すデータとも考えられます。
eラーニングの人気とその利点
調査では、教育形式においてeラーニングが57.7%で最も多く、次いで集団研修(対面)が52.6%、集団研修(オンライン)が34.0%という結果でした。eラーニングの選択が増えている理由として、83.9%が「都合の良い時間・場所で受講できる」と考えていることが挙げられます。この利点は、特に多忙な社会人にとって大きな魅力です。
課題への意識
一方、コンプライアンス教育に対する課題意識は非常に高く、72.2%の企業が何らかの課題を感じていると回答しました。最も多かったのは「毎年同じ内容の繰り返しになっている」、「教育内容が従業員に定着しない」、「教育効果の測定・評価が難しい」が各31.4%に達しました。
これは、教育が形骸化してしまっていることを示唆しています。かつては必要とされた知識も形ばかりのものになりつつあり、改善が必要です。今後は、内容の刷新や、新たな指針の設定が求められます。
今後の展望
調査結果では法令遵守についての基本的知識を最も重要視する意見が40.7%で1位となりました。これに続くのはハラスメント防止の29.6%です。教育の質を向上させるためには、これらの知識を根底まで浸透させ、日常業務での実践に移せるような工夫が不可欠です。
まとめ
大企業におけるコンプライアンス教育は、実施率が高くなっているものの、内容の継続発展や従業員の理解度に課題を抱えています。教育の実施だけでなく、その実効性を重視し、効果的な研修プログラムを構築していくことが企業の持続可能な成長には重要です。今後、柔軟かつ質の高い教育が求められることでしょう。
詳細な調査結果は
こちらからご覧いただけます。