技術を守るVR教育
2023-06-13 11:00:02

町工場の技術を守る!VRとロボットで進化する訓練システム

町工場の未来を支えるVR技術



製造業、特に中小企業の町工場は、現在深刻な人手不足と高齢化という二重の課題に直面しています。厚生労働省の『2022年版ものづくり白書』によると、2002年と比べると製造業の就業者数は約157万人減少しており、特に34歳以下の若年層の就業者は約121万人の大幅な減少を記録しています。一方、高齢者の就業者は33万人増加しており、明らかに製造業の現場は高齢化が進んでいます。この状況を受け、町工場には次世代を担う若手技術者の育成が急務とされています。

VRを活用した新たな技術訓練システムの導入



このような背景の中、アクスモールディング株式会社が導入したのが、VRを基盤とした技術訓練システムです。このシステムにより、若手技術者はほとんど費用をかけることなく、最新のものづくり技術を習得できるようになります。

アクスモールディングでは「Tダイ」という特殊な工具を製造しており、高機能なフィルムやシートを作るために、プラスチック樹脂を精密に加工する金型として利用されています。この「Tダイ」の運用には、極めて厳密な技術が求められ、練習を行うには高価な資材と設備が必要となります。

VR訓練の革新性



VRシステムの導入によって、技術者はリアルな環境を再現したトレーニングを受けることができます。VRヘッドセットを装着すると、実際に機械を操作しているかのような体験が得られ、さまざまなシナリオを通じて技能を磨くことが可能です。このシステムの利点は、遠隔操作ができる点です。熟練した技術者が、リアルタイムでアドバイスを送ることができ、現場にいなくても的確な指導が可能となります。

技術訓練システムの期待される効果



この新しい技術訓練システムは、町工場の未来を守るための重要なステップです。高齢な技術者が引退する前に、その知識や技能を次世代に伝えるための手段として、VT訓練は非常に有効です。これにより、日本の町工場が持つ貴重な技術が継承され、持続可能な製造業へとつながることが期待されています。

町工場での技術継承は、地域の産業を守るだけでなく、日本全体のものづくりの基盤を支える重要な要素です。今後も、アクスモールディングのように、技術者育成に革新をもたらす企業が増えることを願ってやみません。

企業情報



アクスモールディング株式会社は、2017年に横田新一郎氏によって設立された「ものづくりベンチャー企業」です。東京都大田区に本社を構え、特殊なフィルムやシートの製造に必要不可欠な「Tダイ」をオーダーメードで設計・製造しています。顧客ごとのニーズに応じた対応力と技術力は国内でも高く評価されており、大手企業からも多数の依頼が寄せられています。

会社情報

会社名
アクスモールディング株式会社
住所
東京都大田区南蒲田2-8-2cinza101
電話番号
03-6424-4675

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